今日も懇親会
午後から始まった長時間の会議がようやく終わり、懇親会へと場を移した。二十名ほどの団体で食事をするからには、当然、事前に予約が必要である。必然、食事はコース料理となる。その上、会話と交流が目的となるため、料理には手を付けない者も少なくない。写真を撮るのは簡単だが、食べたものを記憶するのも記録するのも難しい。
よって、この店も「まあまあ美味しかった。」という記憶しか残っていない。あとは私の補助脳であるデジカメとスマホに頼るしかないのである。
会場は「すし居酒屋 湊」、駅からほど近い店である。店の外観はただの居酒屋であるが、店内は三階まであり、我々は階段を上って宴会用のお座敷に案内された。
本日のコース
まずはお通し。なんだか忘れた。美味しかったことだけ覚えている。
続いては刺身盛合せ。コース料理の刺身は美味しくないことがほとんどなので、期待できない。自分がコース料理を団体で予約するときは、生ものが食べれないとか理由をつけて、刺身と鍋はメニューから除外してもらう。
それがどうだ。すし居酒屋を名乗るだけはある。盛り付けがすでに居酒屋のレベルではない。見た目にも美しいだけでない。一つ一つがしずる感にあふれ、食欲をそそるのである。食べたいと思わせてくれるのである。見事なサザエ。オレンジに輝く、透明感あふれる身は、を口に入れても臭み無く、コリコリとした食感とともに口の中に広がる磯の香りとサザエの旨味。貝とレモンは絶妙な組み合わせ。かんきつの香りが生臭さを消し去り、身を引き締め、サザエの魅力を余すことなく引き出すことこの上なし。
マグロにサーモン、平目にしめ鯖。 このしめ鯖がまた絶品だった。私の大好きな浅締めだ。新鮮でなければできない逸品なのだ。長くて甘いのは接吻だけでいいのだとORIGINAL LOVEも歌っている。サバは長く締めて甘く白くなったものより、さっと短く締めた、サバを堪能できる赤い身が断然うまいのだ。青魚の刺身はしょうが醤油だが、酢で締めたらわさび醤油なのだ。
続いてはサラダ、豆腐サラダである。見た目にカプレーゼの様な三色に彩られているのが美しい。ドレッシングは和風だ。豆腐によく絡む。野菜がみずみずしくシャキシャキしている。トマトとドレッシング、葉野菜のコンビネーションに食欲を掻き立てられる。野菜は大好きだ。生野菜は特に好きだ。ただ、朝から食べる気にはならないから、夜に出されるのはウェルカムなのである。
居酒屋メニューも充実?
あっさりしたものの次はコッテリと串揚げだ。寿司屋で串揚げは出てこないだろうが、そこは居酒屋。メニューは豊富に違いない。ここは東海地方だ。二度漬け禁止の心配もない。ソースはボトルで提供されるから、おのおのが自分の皿に取った串揚げに、好きなだけかければいいだけのことだ。
コッテリの次はがっつりと鰆照り焼き。レモンを絞っていただく。身が締まって、噛めばあっさりしながらも濃縮された鰆の味が、甘しょっぱいたれと絡み合い、しっかりとした食べ応えを与えてくれる。箸休めのはじかみがいいのだ。焼き魚には欠かせない一品だ。
まさかのデザート
仕上げは寿司である。握りである。居酒屋のそれとは異なり、しっかりと仕事のされた寿司であった。
寿司のお供は味噌汁に漬物。みそ汁の具が海藻なのがいい。朝飯の味噌汁は具沢山が好きなのだが、締めの味噌汁はスープ中心なのが現実的だ。
香のものはヤマゴボウにたくさん。少しずつかじるのが理想的なのだが、一口サイズに切り分けられてあるので、気にせずに食べられるのが嬉しい気遣いである。
すべてを平らげた後にまさかの茶碗蒸し。デザートでないらしい。伝達ミスでもあったのか、順番がくるってしまったようだ。美味そうなのに、もう胃に入らない。おなかがきつくて、味見も無理無理。残念である。
やはり地方の居酒屋は安くてうまい。東京で食べるのがアホらしくなる。ここでタイムアップだ。二軒目に行きますか。でもまだ午後7時。店やってるのかな?
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)