鰹節

かつお節ができるまで ~工場見学記~

焼津の新丸正さんにお邪魔しました

かつお節。とても身近にありながら、作っているところを見る機会はそうそうないのでは?あの料理漫画の名作「美味しんぼ」でも、コンソメとかつお節のどちらのほうが手間がかかってるのかを巡って、食道楽の超能力者が主人公と一緒に指宿に瞬間移動して、生産現場を見学する話があったと思う。

今回は焼津の株式会社 新丸正さんにお邪魔して、かつお節のレクチャーを受け、工場見学をすることができた。貴重な場を提供してくれました、焼津商工会議所青年部と新丸正の皆様に感謝します。

鰹節の原料となるカツオはインドネシアの方で獲るそうです。日本でカツオといえば「初カツオ」と「戻りカツオ」。初カツオはアッサリ、戻りカツオはコッテリで美味しいですよね?そう、美味しいということは脂がのっている。反面、脂は酸化しやすいため、日本近海で獲れるカツオは鰹節に適さないそうです。

かつお漁場地図
カツオの漁場

かつお節消費量 全国一位は沖縄県

インドネシアの沖合、日付変更線と赤道の北西が世界的な漁場。カツオって世界中にいるそうですが、様々な条件がそろうこの辺りがカツオが大量に群れをなしてるんだとか。それを巻き網漁で一網打尽。巻き網漁はかつおの群れの周りを網で囲みます。深度は300メートル。網がゆっくりと沈めばカツオは網の底から逃げてしまいます。網を素早く深くまで沈める、ここにも職人技があるそうです。日本の漁師は腕がいい。だから世界中のどこに行っても負けない。さらに、日本の船は冷凍設備や魚群レーダーも最新鋭とのことでした。

中国やアメリカは3000トン級の船で操業するのに、日本では国が大きな船の製造を許可しなかった。それが、日本の食材を輸出する方向に政府が舵を切り、ようやくヘリコプター搭載の最新漁船が4隻就航して、インドネシア沖と日本とをピストン輸送で漁をしているそうです。

ちなみにかつお節消費量全国一位は沖縄県です。ダントツです。沖縄そばにかつおだし欠かせないし、チャンプルーにだしの素は欠かせないし、シーチキンはお中元やお歳暮に喜ばれるし。どんだけ食べてるんだよ(笑)

かつおゆで釜
これでカツオをしっかり煮ます

かつお節ができるまで

鰹節の作り方は、まず冷凍されたカツオを工場に運び、頭と内臓を機械でカットします。昔は手作業だったそうですが、今は8割がた機械での処理。これを97度のお湯で2時間半から3時間ボイル。鰹は字のごとく「堅い魚」煮れば煮るほど固くなるので、しっかりとゆでてかつお節にしたときに型崩れしないようにします。

茹で終わったカツオは手作業で身から骨をとります。これだけはどうしても機械化できないそうです。背骨、うろこ、身に刺さった骨。人間が目視で確認しながら手作業で除いていきます。

かつお培乾かご
カツオを培乾します

それを培乾(燻して乾燥させる)してかつお節になります。鰹はおいしい魚ですから、培乾中の鰹を食べてもおいしかった!この作業は「焼津式培乾室」と「急造庫」の二種類の方法があります。かごに入った大量の鰹の身を乾燥室に入れます。

かつお培乾工程

いずれも国産のならの木を燃やします。ならの木はヤニが無くてかたいので、ゆっくりと長い時間、燃えます。かつお節の香りは培乾で使う木の香りで決まるので、木の選び方はとても重要なのだとか。

急造庫

国内生産の四分の三を占める鹿児島では培燻に針葉樹も使うそうです。海外では現地の木を使います。このように産地によって培燻に使う木が異なるため、プロはかつお節のにおいをかいだらだけで産地が分かるそうです。

「かつおのふし」と「かつおのかれぶし」の違い

原材料名表記

こうしてできたばかりのかつお節を「新節(あらぶし)」と言い、新節にカビをつけて半年ほど熟成させたものが「枯節(かれぶし)」になります。香りが強いのが新節で、上品なのが枯節だそうです。皆さんも鰹節を買うときに、原材料を見てください。「かつおのふし」と「かつおのかれふし」の二種類がありますから。

堅魚屋(かたうおや) 株式会社新丸正

住所:〒425-0064 焼津市三和1384-1
TEL:0120-26-5158
アクセス:東名焼津ICより車で15分/JR焼津駅より車で20分弱/JR西焼津駅より車で15分
営業時間:9:00~18:00
休業日:日、祝日

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