三年で千軒を訪れた男 フレイド磯地

五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。数年前に五十路となった沖縄在住のバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、全国いや世界各地で出会った食事を記録したブログである。

フレイド五十路

埼玉に住んでいた小学生の頃、一人で札幌市内を観光した。北海道大学の学食で食べたラーメンに感動した。父が私の誕生日に連れていった店は、マスターが一人で切り盛りする渋いキッチンだった。私はファミレスに行ってみたかった。

中学生のとき、一人で車中二泊の旅に出た。天王寺駅で食べた名ばかりの天ぷらそばの美味さに驚いた。高校生のとき、バイトで金を貯めてあちこちを旅した。松本市内でごちそうになった一万円のコーヒー、紀伊勝浦の駅前食堂で食べたラーメン、冬の北海道で食べたジンギスカン。各地で食べた駅弁の数々。品川丼もよく食べたものだ。

社会人になり、回らない寿司を食べたときの感動。大人になってから理解した父の食へのこだわり。日本各地で出会った美味いもの。気が付けば仕事で海外にも頻繁にいくようになり、日本で食べられない数々の料理を食した。

2014年以降、出張三昧の日々が続いた。自宅に泊まったのは月に10泊程度。沖縄と北海道を週2回往復なんてこともざらにあった。この頃はANAもJALもマイレージはダイヤモンドメンバーである。出張先では外食ばかり。一日一軒とは限らない。はしごも当たり前。

地方の素晴らしい食材を食べ続けてすっかり舌が肥えてしまった。周りには一年で10kgも体重が増加した人が少なくなかった。私は締めのラーメンを食べようが、ステーキを平らげようが、体重管理は万全にしてきた。

それがコロナショックで出張がなくなり家と職場を往復する毎日へと変貌した。今では職を失い家に引きこもる毎日。たまに妻と食べる外食がひそかな楽しみになった。

人間は過去の栄光にすがりつきたくなるものだ。華やかな記憶を捨てられないものだ。こんな私の出張見聞録を記録した。いつか妻と食べに行きたい、家族と訪れたい、幼い子供たちにいろんな食を伝えたい。そんな気持ちで書いている。このブログの想定読者は妻なのである。

ところで、ブログにはコメントがつきものだが、私はもともと人づきあいが得意ではない。集団ではいつも悪い意味で浮いている存在だ。

加えて人間の嫌なところや裏面もうんざりするほど見てきた。もうお腹がいっぱいだ。

人とは会いたくない、交流もしたくない、家族や一握りの親しい人とだけ付き合っていきたいのが正直な心情である。

どうしても連絡を取りたい方はお問い合わせからお願いします。

御拝読、ありがとうございました。

ブログ主 フレイド磯地

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