玉 GYOKU
肉を食べた後はラーメンだと、男性三人は品達に向かった。品川のラーメン聖地だと私は勝手に思い込んでいる場所だ。30年前はこの向かいに築地 植村があった。
いくつものラーメン店がある。いくつかの店には行列ができている。並ぶのは嫌だ。すべての店を回った結果、塩ラーメンを食べようということになったが、私はどうしても一つの看板が気になって仕方がない。
しばし考えた結果、私は自分の気持ちに素直に従うことにした。二人に別れを告げた。そうして向かった店は「玉 GYOKU」である。店に入る前に食券を自販機で買うシステムだ。一人の外国人女性が食券を買っているが、なにか困ってるようだ。私を見て、食券購入の終了方法が分からないと聞いてきた。少し待てば自動的に終わるよと伝えると、機械からお釣りでてきた。彼女は「セーフ!」と両腕を広げていた。ボディランゲージは便利だ。
メニュー
私も自分の食券を購入し、店に入る。店内は明るい感じ。カウンター席に座る。いまさらながらメニューをみるが、つけめんが主体の店のようだ。
ごはんものにトッピング、ドリンクメニューだ。酒はもういいかな。
かつおご飯、気になる。
酢、黒コショウ、七味と、カウンターには必要最低限の調味料が置かれているのみだ。厨房からカレーではない、カレー粉のような、スパイスの香りがしてきた。私の料理だろうか。店内が急に混んできた。カウンター席はもともと満員だが、テーブル席も満席となった。
香麺
エプロンを渡される。スパイス系の食事には欠かせない装備だ。続いて香麺がやってきた。これか。
スープはスープカレーのようだが、カレーにしてはスパイスがいまいちというか、刺激も香りも、もの足らない。コクももの足らない。まあ、カレーではないからなぁ。
麺はモチモチ。揚げパクチーの香りいい。
しかし、なにかコクが足りない。ふと、どんぶりのへりについているスパイスを箸でスープの中に入れてみる。もったいないお化けでやってみた行為だったのだが、スープを飲んで驚いた。味が変わった。美味い。
あとは一気に食べ進むのみだ。
どんぶりの縁のスパイスを溶かしこんでからはハイペースだ。美味い。香麺の名に恥じない味だ。完食だ。満足。
さて、ホテルに帰って、明日に備えよう。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)