竜の極 味噌ラーメン

新千歳空港 旭川ラーメン 鷹の爪 味噌ラーメン 龍の極

今日のランチはなんだ?

これから午後の便で新千歳から羽田経由で沖縄に戻る。朝食は食べ損ねた。12時20分札幌発の快速エアポートに乗れば間に合うから昼は札幌駅で食べようか。何にするか。エスタにあるラーメン共和国がいいか。いや、待てよ。ここ何日かがっつり食事をした記憶がない。朝は少なめ、昼はプレミアムクラスの御膳、夜は飲むのでつまみ少な目というパターンが2日続いている。さすがに今日は機内食ではないが、腹も減っているのでガツンといきたいところだ。

ちなみにエスタとは札幌駅ビルのショッピング街だ。首都圏の方には、パルコみたいなものといえばおわかりだろうか。

ガツンと「なに」を食べようか。一階のボンサルートカフェで食べれる「道産子バーガー」はずっと気になっている。しかも、今は「札幌駅前カツカレー」という、昔あったのか、それとも単に駅前だからそういうネーミングなのか、気になる気になるどうしませふ。わかっていることは、ハンバーガー一つでは「ガツン」には物足りないことだ。

ガツンと言えば何だろう。おお!とんかつだ。エスタの上に玉藤があったはずだ。地元北海道のとんかつチェーン。オープンキッチンにドカンと存在感を示す銅の鍋で揚げるとんかつはたまらない。ご飯も混ぜご飯と白飯が選べる。もしくは、まだ食べに行ったことがない大丸の上のたづむらか。どちらにするか悩むところだ。とにかく、目標は決まった。

ホテルをチェックアウトし、キァリーバッグをゴロゴロと引きずりながら、まずは駅で快速エアポートの指定席を買うことにする。改札を過ぎたところにある自動券売機は私と同じような鞄を持った若者のグループが、操作がわからないのかいつまでもキップを買うことができない。

「私のチケットも買ってる〜?」

券売機と格闘している男性に後ろから女性が声をかける。お前らバカか?券売機では一回で五人分のチケットが買えるんだ。なんで4人で複数のチケットを買おうとしてるんだ。イライラする。まだ買えないのかよ!となりの券売機にどんどん人が並ぶ。

ああ!
もういいや!

指定券は諦めたが、待っている間に見ていたモニターで、数分後に快速エアポートが発車することはわかった。今の時間帯なら指定席でなくても座れるはずだ。そのまま改札を抜け6番ホームに上がる。同時に快速エアポートが入線してきた。3号車に乗り込むと余裕で座ることができた。

仕方がない。非常事態だったんだ。千歳で飯を食おう。

40分後、定刻通りに電車は空港に着いた。まずは空港カウンターに行き荷物を預ける。そして三階のグルメワールドに向かう。

さて、何を食べようか。

銀座ライオンはなぁ…パス。ここには「とんかつ い泉」があるのだがフードコートなのでなんか嫌だ。食堂のトンテキも考えた。あれは美味い。だが、歩いているうちに「北海道ラーメン道場」の文字が目に入ると、私はスーッと吸い込まれて行った。

やっぱりこうなるのか 鷹の爪

今日は味噌だ。札幌味噌ラーメンだ。けやきか?雪あかりか?開高か?ふと目に付いたのは「鷹の爪」あの赤服のアニメじゃないよな。

「焼け付くラードがコクと旨みの澄んだスープで龍となる。」

レジにはアンジェラ佐藤の色紙もある。決めた。今日の飯はここだ!だが私は決定的な過ちを犯していたことにまだ気づいていなかった。

メニュー

メニューを見る。醤油と塩と味噌がある。雫、極み、白竜である。

それぞれにネギ、コーンバター、チャーシューのバリエーションが展開されるが、塩のみ海鮮が用意されている。

ふーん、珍しい。激辛メニューもあるがやめておこう。

「極(きわみ)一丁〜」

店員の声が店に響く。だよな。やっぱり味噌だよな。店員を呼び私も言う。

「極一丁と餃子」

いつもならチャーシュー麺ネギトッピングといくのだが、十分に肉が大きいように感じて追加しなかった。

「麺の硬さはいかがいたしますか。」
「固めで」

札幌ラーメンで麺の固さを聞かれるのは珍しい。

「餃子は焼きあがるのに5〜6分ほどかかりますのでご了承ください。」

ま、いいだろう。でもなぁ、なんで餃子を頼んじゃったんだろう?山わさとろろ丼の方がよほど気になっていたのに。うーむ。

竜の極(きわみ)

腹が減った。早よこいや。

ほどなくしてラーメンが私の前に置かれた。ラードが多いのに見た目よりサッパリしているスープ。確かにコクと旨みが澄んだスープでどうのと言うだけあるな。豚骨ベースに根昆布とアジ節を使用と書いてある。この店どこなんだろう。上川郡…どこだ?

麺は硬めにしたがちょっとボソボソしている。これ、国産小麦粉メインの麺じゃないのかな。小麦にもいろんな品種があるし、私も詳しくないからなんとも言えないが、以前にも同じような麺を食べた記憶がある。説明書きがあるので読んでみる。なになに?

「道産小麦をふんだんに使用しており…」

ほら、やっぱり。それで?

「旭川ラーメンの特徴でもある加水率が低く縮れた麺…」

あ、旭川ラーメン???
まぢで???
そうだ、上川郡ってあっちの方だ!

うををを!
札幌味噌ラーメンじゃなかとよ!

加水率が低いってことは、麺をこねるのにあまり水を入れないってことだから、ボソボソになるや。これが特徴なのか、旭川?!

めんまは大きいのに、柔らかくそれでいて歯ごたえがある。食べているうちに麺のボソボソ感がなくなってきた。チャーシューはとろけるような柔らかさではなく、しっかりと歯ごたえがある。味付けは薄く、肉の旨味を引き出している。ただ、食べていて、やたらと歯の隙間に肉が詰まる。

餃子

餃子はごく普通の味だ。不味くはない。頼まなくても良かったかな。

しかしショックだ。旭川ラーメンを食べるときは梅光軒からと以前から心に決めていた。自分の不注意とはいえ、このような形で一食を済ましてしまうのは、いかがなものか。それでいいのか、俺?!

あ、時間がないや。とっとと検査場を通過しよう。トイレにも行きたい。

こうして不甲斐なくも、私のランチは終わったのだった。

無念。

鷹の爪 公式HP

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