新千歳空港のラーメン道場
新千歳空港のラーメン道場はハズレがないと思う。食べたことがないのは一幻とあじさいくらいだ。梅光軒も行ったことがない。理由は簡単だ。一幻は常に混んでいる、というか並ばないと食べられないし、あじさいは塩ラーメン、梅光軒は旭川ラーメンだ。ここに来るときは味噌ラーメンが食べたいときだし、私は旭川ラーメンを美味しいと思ったことがない。
昔、あちこちに「むつみ屋」ができて何度か食べに行った。もちろん、ご当地の旭川でラーメンを食べたこともある。なぜだろうか?美味しいと思えなかった。梅光軒は美味しいかもしれない。「むつみ屋」は何年か前に破産したと思った。今の「むつみ屋」は昔と違うのだろうけど、「今度こそ」と思って何度も食べては期待はずれだったトラウマなのか、ついつい旭川ラーメンを避けてしまうのだ。
函館ラーメンはうまい。ご当地で食べたこともある。塩バターラーメンも好きだ。それでも北海道で一食だけラーメンを食べるとしたら迷わず「味噌ラーメン」だ。
弟子屈ラーメン
この日は前日から昼に蕎麦を食べる気でいた。ところが朝食を食べる気にならず牛乳一杯で済ませたからか、ガッツリと食べたくなってきた。蕎麦をやめてラーメン道場で昼にしようと思った。それも弟子屈ラーメンが食べたかった。
メニュー
週末のお昼時は人でごった返すのだが、平日だからかさほど混んでいなかった。一幻だけは相変わらず人が並んでいる。私は迷わず弟子屈ラーメンに向かった。すぐにカウンター席に通された。メニューを見る。これも答えは決まっていた。辛味噌ラーメンだ。人気ナンバーワンだ。トッピングにネギも追加する。
サイドメニューはどうしよう。豚丼、ないな。食べきれない。山わさび巻き、そそられる。以前、山わさびを刻んで醤油かけただけなんて美味しくなかろうとたかをくくっていたのだが、知人に勧められて食べて以来、すっかりファンだが、なかなか食べる機会がない。チャーマヨ巻き、なにこれ?行者にんにく餃子、やはり餃子だろう。そういえばさっき山わさびを買ったので、今日の晩御飯に刺身と一緒に食えばよかろうと、餃子に決定!
辛味噌ラーメン
弟子屈という地名は子供の頃から知っていた。摩周湖、屈斜路湖、硫黄山。どれも二回ずつ訪れたことがある。しかし弟子屈ラーメンは突如として現れた。ホームページによると平成15年に札幌で開店したとのこと。味わいとコクのある豚骨魚介味噌にバラ肉を使った豪快なチャーシューは鮮烈だった。今では弟子屈にも総本店があるが、こちらに行ったことがない。道東に行く機会はなかなかないし、弟子屈ならむしろ蕎麦を食べたいと思ってしまう。
変わった形のどんぶりに入ってラーメンが出てきた。まずはスープ。味の方はほどよいコクにサッパリとしたピリ辛だ。薬味のネギとマッチングがいい。うまい。麺はコシのあるちぢれ麺。適度に歯ごたえのある昆布とシャキシャキとしたもやしの食感が楽しい。煮卵は白身が少し硬めで黄身がトロトロ。バラ肉を使ったチャーシューはベーコンのような形。柔らかくジューシーで肉の味がしっかりする。一枚一枚を炙ってから出すとのことで、脂くどさは感じない。
餃子
行者にんにくを使った餃子は一口噛むとにんにくの香りがホワンと広がる。ガツンとこない。不思議な感じがする。そういえば先ほど寄った道の駅に今年は行者にんにくが例年よりも遅いと書いてあった。買ってみようかなと思ったのだが使い方が分からないからいいやとスルーしてしまった。次回は買って帰ろう。
カウンターに置かれていた餃子のポップを読んでみると、つまみには肩ロースとモモ肉のチャーシューがあるようだ。チャーシューだけで三箇所の部位を使うとはなかなかやるな。
前回の白樺山荘といい、最近は北海道の締めをここ新千歳空港のラーメン道場で済ましているように思う。次回の北海道は連休明け。残念ながら午前便で帰るので空港で昼飯を食べることは叶わない。宇宙軒にも行きたいのだが定休日と被ってばかりだ。いや、次回こそは福松で蕎麦が食べたいなどと考えながら沖縄に戻るのだった。
実はこの日、ラーメンを食べてからなんだか納得できない自分がいた。弟子屈ラーメンってもっとガッツリ食べられて、チャーシューも二種類が味わえた気がしたのだ。そもそも昆布なんて入っていたっけ?
画像を整理していたら昨年の4月にも弟子屈ラーメンで同じメニューを頼んでいた。画像を見て驚いた。だいぶ変わってしまっていたのだ。バラチャーシューは小さめに。角切りチャーシューはなくなっていた。きくらげは昆布になっていた。
これか。
なんだか残念だ。札幌本店で同じラーメンを食べて確かめてみようと強く誓うのだった。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)