自家製面 上原そば店
世間ではクリスマスのこの日。けいたまもゆうたまも保育園でパーティーをしているらしい。私と妻は束の間の休息を味わっていた。とは言え、家の片付け、洗濯、掃除に加えて私は仕事の対応など、手分けして終わらせる。
ランチはどうしようか。
作りたくない。外に食べに行こうと妻に提案する。そうだ、以前に食べ損ねた上原そばに行かないか?妻も同意した。さっそく車で店に向かった。ここだ、ここ。駐車場はどこだ。店の脇を入ったところなのか。少し停めにくい。車から降りて店に入る。入口は大通りに面していなかった。
時間は午後二時前。お昼をだいぶ過ぎているせいか、店は空いていた。テーブル席に案内される。
メニュー
さて、何を食べようか。メニューを見る。
チョークできれいにかつ分かりやすく書かれているが、やはりテーブルのメニューを手に取って見てみる。
事前にネットで妻と調べた限りでは、じゃこいなりと高菜いなりが美味そうだったで、一緒に食べたいねと話していた。妻が黒天セーイカが気になるという。セーイカとは、沖縄の海にいる巨大なイカである。ダイオウイカ系なので人と同じくらいのサイズは珍しくない。
おお!セットがあるではないか。私はキーマカレーが食べたかった。セットなら黒天を選べるので、妻も納得である。妻は三枚肉そば黒天セット、私は軟骨ソーキそばキーマカレーセットを注文した。
テーブルの上の調味料類。コーレーグースが酒のボトルに入っている。リサイクルなのか、自家製だからなのか。
よもぎと天かすはサービス。よもぎが少ししか入ってなかった。田プリ入れるのが好きなのに、残念である。子供用の小さなお椀やスプーンも用意されている。家族連れへの配慮が嬉しい。
お座敷もあるから、小さな子供がいても、空いていれば大丈夫だろう。
軟骨ソーキそばキーマカレーセット
麺はツルツルの細麺、喉越し良く腰もある。スープはカツオが効いた、軟骨ソーキの味が溶け出して、ダブルの出汁と化していた。熱々のスープにコーレーグースの香りが匂い立つ。よもぎの苦味もそばとマッチ。これは箸が止まらない。とろっとろの軟骨ソーキのコラーゲンとフーチバーの苦味がすごく合う。
沖縄そば店なのに客は女性ばかり。
キーマカレーは中辛、トマトの香りがする。キーマなのにビーフの塊が入っているのは反則だ。辛さは控えめだが塩でキリッっとしまった味に福神漬けの甘みが絶妙だ。
三枚肉そば黒天セット
三枚肉は歯ごたえしっかりでさっぱり。軟骨ソーキとは対照的な味わいだ。
黒天はサクサク。そのまま食べるとイカ墨の香りが口に広がる。ウスターソースをつけるとイカスミのコクがソースと相まってネタの旨味を引き出す。これはうまい。セーイカは柔らかく、スーッと嚙み切れる。
いなりは特徴がない。単なる薄味の揚げと酢飯である。トッピング前提だからシンプルに仕上げてるのだろう。それとも濃厚な軟骨ソーキやスパイス豊かカレーを食べたからそう感じたのだろうか。うーん、ジャコか高菜が食べてみたかった。
食べ終えて店を出る。妻と話しながら歩く。
「久しぶりに美味しい生麺食べたー!」
まったくだ。
「これなら人を連れて来れるね。」
こういう店を探していたのだ。灯台下暗し。また食べに来よう。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)