岡山の食べもの
「岡山に行ったら食べたいもの!と聞かれたらどんなものを思い浮かべるだろうか?
吉備団子、桃、ピオーネ、えびめし。サワラとシャコも有名だろうか。おっと、ままかりも忘れちゃいけない。最近は津山ホルモンうどんに蒜山(ひるぜん)焼そば、カキオコなんかもあったかと。ネットで調べると聞いたこともない名物グルメがある。
私にも岡山で食べたいものがいろいろある。喜上昇の鶏はぜひ食べたい。瀬戸内の海の幸も食べたい。スシも食いたい。サワラのタタキが食いたい。えびめしは…いいや(^◇^;)
だが、やっぱり岡山に来ると食べたくなるのが「山田村」のおにぎりだ。美味いのだ。岡山駅の改札向かいにある「さんすて」二階に店はある。
おにぎり屋なのだが、よく行列ができている。若い女性客が多いのも特徴だ。外国人もちょいちょい並んでいたりする。若い店員たちがテキパキときちんと手でおにぎりを握っている。店のどこにも書いていないが、型に入れずにきちんと一個ずつ手で握るのこの店の特徴だ。
なぜこんなことを知ってるのかといえば、実は知人が経営している店なのだ。とは言え、私は知人だからと言う理由で店がお気に入りになるほど性格も付き合いもよくはない。1日にたった3回しかできない食事に大事な金を使うのだから、不味いものなど論外。そこに食べたいものがあり、美味いから行くのだ。それが知人の店なら応援したくなるだけだ。
山田村のおにぎりなのだ
個人的に1番のお気に入りは「高菜明太」だ。これをランチボックスにいれて、もう一つのおにぎりと唐揚げやコロッケをセットにすると立派なお弁当だ。そこら辺の空弁よりもはるかに美味い。なぜか?友人の米へのこだわり方は半端ない。聴いていて眠くなるほどだ。しかし彼は米の話はしたがらない。仕事柄、飽きているとのこと。むしろ肉について語りたがる。あるときは肉屋に向かって肉を熱く語るという暴挙に出ていた(笑)
おにぎりは常時20種類近くを売っている。鮭、昆布、焼きタラコ、ツナマヨといったオーソドックスな定番から天むす、ポーク玉子、味噌かつなどの全国の美味いものまで貪欲にメニューに取り込んでいる。
残念なことにポーク玉子のたまごが甘いのが難点だ。沖縄の卵焼きは塩玉子だ。沖縄人はだし巻き卵を「甘くて気持ち悪い」と全否定する。かつてファミリーマートの弁当に内地と同じ甘いだし巻き卵を使っていたところクレームが殺到し、沖縄だけは塩玉子に変えたと言う話を聞いたことがあるくらいだ。何度か友人に伝えたのだが、山田村ではすでに甘いポーク玉子が定着してしまっているのでなかなか変えられないようだ。こうして経済を優先した心無い商売人の身勝手な都合で、間違った沖縄情報が一人歩きしてしまうのだ(笑)
創作おにぎりは種類も豊富なのだ
さらに豆ご飯や梅野沢菜などの女性や高齢者向けのあっさりヘルシー志向を意識したメニューも忘れていない。そして最新作は「肉味噌搾菜」ついに中華料理にも手を出し始めた(笑)
手作りのおにぎりはコンビニのように硬くなく、食べるとほろっと崩れる、子供の頃にお袋が握ってくれたようなほっとする味だ。唐揚げやコロッケもこだわりを感じさせず、おにぎりにぴったりなのだ。サンマの竜田揚げも売っているが食べたことがない。私は気にいると同じメニューばかり頼んでしまう保守的な人間だ。たまに冒険すると火傷する。先日も西安刀削面で砂鍋麻辣刀削面を頼んで大後悔したばかりだ。
だが山田村では高菜明太と唐揚げを押さえればあとは自由だ。肉味噌搾菜を買ってみる。おにぎりを割ってみるとたっぷりの具が存在感を示している。なかなかやるな。食べてみる。男性向けのガッツリ感がたまらないおにぎりだ。
残念なことに岡山から沖縄行きの便は八時半出発だ。そのためには岡山駅七時発のバスに乗らねばならず、妻やけいたまに土産として買うことができない。一度、沖縄に引っ越す前に高菜明太と唐揚げを土産に買っていった。妻はとても気に入って喜んでいた。その妻は私に勝るとも劣らないガチマヤーだ。二人の子供たるけいたまは生後四ヶ月からスプーンをくわえ始め離乳食を食べていたスーパーガチマヤーだ。二人に食べさせるにはどうすればいいのだろうか。いっそ沖縄で山田村の支店でも出そうかと真剣に考えてしまうのだった。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)