絶品レバー焼き

埼玉県 大宮駅 大野屋 焼き鳥と蕎麦とロシアンパブ

もう一度行きたい店

誰にでも「もう一度行きたい店」があると思う。当然「2度と行きたくない店」もあるはずだ。それは置いといて、なぜもう一度行きたいのか、という理由は人さまざまだろう。美味しかったから、楽しかったから、マスターが面白かったから、あれが食べれなかったから等々。

私の場合、まれに「写真を撮るのに失敗した。」というのもある。ウデの問題ではなくアプリの問題だ。静かな店内にカシャカシャと撮影音が響くのが無粋に感じる時が多々あって、ある時「無音カメラ」をダウンロードした。静かに撮影できることがこんなに快適だとは思わなかったが、どうも写真画像が気に入らない。横で撮影しても自動的に画像が回転しない。

数日後、画像をパソコンに取り込むと原因が分かった。解像度が低いのだ。仕様だった。このクソアプリが!と憤ったものの、怒ったところで写真が綺麗になるわけでもなく、すぐに気付けてよかったじゃないか、この店は来週にでもまた行けるから大丈夫だと自分に言い聞かせ、有料のアプリを購入した。今ではすこぶる調子がいい。

この日は大宮で知人ら3人と飲むことになっていた。地元の知人が何を食べたいか決めておけという。埼玉は私が育った地だ。今でも実家も埼玉だ。大宮は子供の頃、始発で来てからホームの先でカメラを構え、上野行きの寝台列車をよく撮影していたものだ。

だから埼玉で食べては行けないものもよく知っている。鮨や鮮魚系はアウトだ。そもそも明日には北海道に行くのだから、それ系もダメだ。中華でもいいが、大宮には私好みの中華料理店はなかった。焼肉はありきたりだ。埼玉といえば…ださいたま、ではない。県民の日が11月14日とかどうでもいい。イノブタ料理?大宮にはないだろう。そうだ、知人が大宮ではよく焼き鳥を食べると言っていたな。焼き鳥か…お?あの店だ。もう一度行ってみたいあの店があるじゃないか?

焼鳥炭火焼 大野屋

店の名前は覚えていないが場所は憶えている。モノマネ劇場の先を左に曲がった角だ。知人と一緒に雨の中を店に向かう。カウンターしかない小さな店だった。はたして入れるのか心配だったが、考えてみればまだ6時過ぎなので大丈夫だろうと知人が言った。扉を開けるとカウンターが空いていた。

なぜこの店にもう一度来てみたかったのか。昨年の夏に大宮で呑む機会があった。二次会は知人が親子で経営しているモノマネショーパブが予約されていたのだが、開店の時間より40分ほど早く着いてしまい、持て余した時間をこの店で過ごした。その時に食べたものがなかなか美味かったので、機会があればもう一度、今度はゆっくりと腰を据えて食べに来たかったのだ。

店内のメニューは以前より少なくなった気がする。新鮮レバー焼きと焼きセット、それに漬物をオーダーする。レバー焼きは写真を撮り忘れたが、レバ刺しに塩とごま油で味付けしたものを陶板で焼く。セルフだからレアでもウェルダンでも自由に焼き加減を調節して味を楽しむことができる。いろいろ試したが、あまり焼かない方が美味かった。前回来た時は網焼きだった気がしたが、まあいいか。

さらに串を頼む。チーベーつくねとレバーステーキもオーダーする。チーズベーコンつくねのことだ。この店はレバーが美味いのだ。久しぶりに3人で呑むこともあり話が盛り上がる。美味い料理がある。酒が進む。まさに至福。

「そろそろ出ようか。」

お馴染みの中締めの言葉で次の店に移ることにする。メニューが寂しくなったのは気になるが、また来ることもあるだろう。そう思いながら店を後にした。

2度と行きたく無い店

3人で繁華街を歩く。呼び込みの男性が声をかけて来る。私はテレビで何度か特集された大宮の悪質客引きを忘れていなかった。大宮には規制する条例がないために被害が後を絶たないそうだ。ふと3人の目に留まったのは多数のロシア美女の写真が飾られた看板だった。普段はこのような店に行かないのだが、3人の脳内イメージが珍しく一致したのだろうか。意気盛んに店に入ったのだが現実はそんなに甘く無い。我々の目論見は見事に潰された。羊頭狗肉とはまさにこのこと。2度と来ることはないだろう。ヤケ酒でも呑んだのだろうか、このあたりから記憶が無い。

翌朝、目がさめると軽い二日酔いだった。昨晩は何時に帰ったのだろうか。それほど遅くは無いと思ったが、久々にぐっすりと寝たようだ。もう歳なんだから酒の飲み方を考えないとななどと思いつつスマホの写真フォルダを開けると蕎麦が写っていた。なんとなく憶えてる気もするが分からない。幸い店の看板の写真もある。ブログに載せる気でいたのだろう。他人事のようだが、記憶が無いのだから客観的に見るしかない。もう一度行かなければならない店が増えたようだ。

大野屋

住所:埼玉県さいたま市大宮区仲町1-29
   JR大宮駅東口 徒歩3分
電話:048-641-8629
営業時間:16:30~23:30

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