台北市 林森北路 温州大餛飩 ワンタン食べずに搾菜肉絲麺

温州大餛飩

昼飯だ。朝市から戻り、身支度をするとホテルに荷物を預けて食事に出た。何を食べようか。初日の魯肉飯をもう一度食べる手もある。あそこのは美味かった。しかし、違う店に行くのもありだ。行くべきか、いかざるべきか。今の私はハムレットの心境だ。いや、待てよ。何か忘れていないか。街中をウロウロしながら考えた。思い出せ、考えろ、見落としているものは何か?

答えは目の前にあった。これだよ。この店で食べようと、何度も通るたびに思っていたではないか。その名は「温州大餛飩」。餛飩とはワンタンのことだ。中国南部では雲呑と書くこちらの方が日本ではメジャーだ。ワンタン麺、いいじゃないか。私は迷わずに店に入った。

席に案内されると、メニューに書いてからオーダーするように説明された。さて、どれにしようか。ワンタンスープ、ワンタン麺。色々あるな…あ?搾菜肉絲麺だと?一昨日の晩、偽物のようなものを食わされた。ここなら期待できるんじゃないだろうか。ワンタンは次回だ。今度だ。さあ、見せてもらおうか、この店の搾菜肉絲麺とやらを!

小皿料理

と、その前に小皿の前菜をセレクト。結構いろんなものがある。

湯葉と野菜の和え物をゲットする。思った通り、アッサリしていて美味い。

搾菜肉絲麺(ざーさいろーすーめん)

さて、いよいよ20年ぶりに本物とご対面か?先日は偽物を食べたので期待に胸が膨らむのだが…

あれ?

見た目がすでに私の知ってるのと違う。そもそもこれでは主役は搾菜ではなく、タケノコではないか。スープを飲んでみる。悪くはないが、やはり違う。これはきっとワンタンスープに違いない。麺を食べる。食べてみたのだが…

美味い不味い以前に、私の求めるものではない。

どうしてなんだ?15年前でもそこらへんで食べることができた料理だぞ。なぜにこんなにまでも私を拒否するのだ?

納得のいかないまま食べた。

考察

わかったことは二つ。この店の搾菜肉絲麺は私が求めるものではない。そして、この店で食べるべきはワンタン麺であったということだ。目先の欲望に目が眩み、蕎麦屋でチャーシュー麺を注文するごとき己の愚かさに打ちのめされながら、私は店を後にした。

I shall return.

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