寿司割烹 四六八っちゃ(しろはっちゃ)
お誕生日会が終わると、一向は夜の街をぞろぞろと歩いた。総勢15名のスーツ姿の酔っ払いだ。先導について歩くこと10分。連れていかれたのは、品のいい割烹であった。
おさらいしてみよう。今日のスケジュールだ。
- 午後 富山市内で長時間の会議
- 一軒目 和食で寒ブリと聞いていたのに、なぜかポトフで懇親会
- 二軒目 キャバクラでサプライズお誕生会
- 三軒目 寒ブリが食えるかもしれない割烹? ←今ココ
店内に入るとお座敷に通された。洋食、キャバクラ、割烹と本日三軒目。ようやく寒ブリとご対面できるだろうか。
メニュー
本日のおすすめメニューをチェックする。地物が目白押し。これは期待できそうだ。
お造り
まずはおつくり。寒ブリ、白えび、つぶ貝の三種盛りである。寒ブリは文句なしに美味い。たっぷりと脂がのった身にくどさはなく、 素直に味わいを堪能できるのが嬉しい。これぞ寒ブリだ。スーパーで売ってる刺身とは天と地の差である。
白エビは甘い。ガツンと来ない、優しい甘みだ。ツブガイの香りは、北海道産より弱く、これくらいの方がいいかもしれない。なんでも強ければいいというものではないな。白エビはまさに代表格だ。
白子とげんげ
白子ポン酢。北海道産かと思っていたが、このあたりでも真タラが獲れるという。鱈はいても、タラバガニはいない。北陸で蟹と言えば香箱ガニだ。今日は終わってしまったということなので、リベンジか。昨年は食べたような気がする。うーん、北海道産に比べて、甘みが弱い。クリーミーさも劣る。
げんげの天ぷらだ。新潟ではじょんじょろと呼ばれる深海魚。十年ほど前のこと、松戸市に住んでいた時にテレビで知ったじょんじょろが、近所にできたばかりの角上水産で売っていたのを見つけ、即買い。自宅で煮つけと天ぷらにしてみた。やはり天ぷらが美味かった。それ以来のげんげファンなのだ。
プロが作っただけあって、美味い。久しぶりに食べた。身がほろほろと口の中で溶ける。やばい。みんなも美味いという。そうなんだよ、でもこのぬるぬる、コンドロイチンは胃で消化されてしまうために、経口摂取できないんだよ。
サス
ついにこの時が来た。カジキの昆布締めだ。サスはカジキを指す。北陸では獲れない魚にもかかわらず、こちらでは愛されている魚なのだ。これをとろろ昆布で締める。昆布もこの地では取れない。まさに北陸の明太子と呼んでも差し支えないだろう。
食べるのを忘れた。残念である。
のどぐろ塩焼き
美味い。このあたりから記憶があいまいだ。
太巻き
締めの一品。これまた美味なり。満足だ。
できれば一軒目に訪れたかったが、富山に来て、なにも地魚を味わえずに帰ることなく、富山湾の幸を堪能することができた。
できればもう一度、この冬のうちに北陸を訪れたいものだ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)