釜めし飯 ビクトリア そぼろ

福岡県 天神 釜飯 ビクトリア そぼろ釜めしとカキフライ

大阪から福岡へ

今日は福岡へ移動する。初めて乗るプロペラ機だ。ジェット機と違い、高度が低いので見晴らしがいい。

福岡空港から天神に移動して飯を食べる。食べながら話をする。下谷さんの息子さんとお会いするのだ。彼の息子さんは高校三年生。別れた元奥様が引き取り育てたそうだ。今ではそれなりに金を持っている下谷さんは、息子さんの進学に金銭的な援助をしたいと考え、どんな仕事に就きたいのか息子さんと話をしたが、IT系ということ以外、さっぱり理解できない。

別のアプローチでカラオケで距離を縮めようとしたが、息子さんがボカロばかり歌うので、さっぱり理解できない。二ヶ月ほど前に下谷さんと飲んでいて、私がボカロを歌っていたら、ぜひとも息子と会って話してほしいと頼まれたのだった。下谷さんは息子さんにも私の話をしてみたところ、ぜひお会いしたいということで、一緒にランチをすることになった。

釜飯ビクトリア

Googleマップは便利だが、たまに間違っていたりするので厄介だ。先日も札幌で検索した店の住所がだいぶ間違っていて、店にたどり着くのに30分もさまよった。今回も同じだ。該当箇所に店がない。商店街の地図を見て、もう一度探してみる。曲がり角、出会い頭に下谷さんと出くわした。彼も同じく、店が見つからずにさまよっていたのだ。

三人で店に向かう。土日のランチは予約を受け付けたないとのことで、店に入れなかったらどうしようかな一抹の不安があったが、あっさりと入れた。お昼過ぎのピークを過ぎたので、それほど店内は混んでいなかったが、片付けの終わっていない席が多く、座るまでは少し待つことになった。一階から二階席の様子がモニターで見えるようにしてある。私たちは二階席に通された。

さて、何を食べようか。お昼のおすすめメニューはAランチとBランチだ。違いは茶碗蒸しと鳥のスープ。ま、これはいらないか。釜飯はオーソドックスにそぼろで行こう。それよりもカキフライが気になる。こいつも単品で頼みましょう。こうして三者三様にAランチの釜飯をオーダーした。

さて、息子さんはIT業界で何をしたいのかな?

「システムエンジニアです。」

それがどういう仕事か知ってる?

「客から話を聴いて、それを実現するITシステムを提案する仕事です。」

あー、それはシステムエンジニアではないよ。

「そうなんですか?」

カキフライ

話をしていると、カキフライが先に運ばれてきた。見た目はいい。冬ときたら牡蠣だ。生でも蒸しでも焼きでもフライでもいける。炊き込みご飯にしても美味いのだ。むしろ牡蠣をどのように調理すれば不味くなるのか、教えてもらいたいものだ。予想通り、タルタルソースをつけて食べたカキフライは、サクサクの衣に濃縮された牡蠣の味。まさに海のミルク。美味い。

話を続ける。ITにおいて、問題を解決する場合、二つのケースがある。特定多数の問題を、相手からの依頼によって解決する、これがいわゆるシステム開発だけど、話を聴いて提案するのはシステムエンジニアではなくITコンサルタントになる。もう一つ、不特定多数の問題を、自ら解決方法を提案する。これはマーケティングだったりITベンチャーだったりする。

この二つはだいぶ違うので、どちらをやりたいのか考えないとね。ちなみに私はコンサルタントだよ。ベンチャー企業も経営してたけど、私には経営センスもマーケティング能力もない。ただ、ベンチャーで一発当ててしまったので、続けざるを得なかった。

釜めし そぼろ

釜飯登場。茶碗によそって熱いうちに食べる。ん?思っていた味と違うな。なんだか薄すぎる。卵の味も肉の味もあまりしない。赤だしとは合うのだけど、これをご飯だけで食べるのは、ちょっと辛いかも。ヤマゴボウの漬物が進む進む。もうなくなった。サラダは美味いが、少量だ。これもなくなった。話が盛り上がっているので、メニューを見るわけにも行かぬ。よいわ、このまま食ろうてやるわ!

進学先はどうしたの?

「はい、大学には行かずに専門学校に行って勉強します。」

あちゃー、専門学校かあ。きちんと習う人や資格志向の人ならそれもありだけど、バリバリやりたい人には専門学校は向いてない。必要ない資格の勉強とかに時間を取られて、中途半端になってしまうんだよ。

「そうなんですか?」

一緒に話を聴いていた下谷さんも驚く。資格を取るために必要なことは勉強だけど、バリバリ現場で仕事したい人に必要なのはスキル。専門学校は勉強するところ。スキルを磨くところではないからね。そして、スキルを磨くことができるのは自分自身だけ。言い方が古いかも知れないけど、修羅場をくぐらないとスキルは伸びない。武者修行だよ。私もそうして世界中のエンジニアと仕事をしてきたんだよ。

食事も終わり、会議の時間が近づいてきた。息子さんが言う。

「今日はありがとうございました。自分の目指していたものが、システムエンジニアではなく、ITコンサルタントだということがわかりました。」

まずは目指すものが何かを知ることが大事だよね。頑張れ、若人!

私はもう現場に戻らないが、かなりの修羅場をいくつも潜ってきた。私の経験が若い人たちの参考になるなら、どんどん話していきたいと思う。

天神 釜飯 ビクトリア

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