そば居酒屋 嬉し庵
朝、目覚めたのは七時半。調子がイマイチだ。部屋の中に服が散乱している。ん?寝る前に歯を磨いただろうか。洗面所にはマイ歯ブラシ等が散乱していた。なんだか胃がもたれている。そうだ、昨晩はすき焼きを食べた後に、二次会で旅館内の居酒屋に行ったのだった。
三角揚げ。これは仙台の定義山(じょうぎさん)のものと同じではと尋ねたところ、あっちはパクリだ、山形がオリジナルだと言う。かりふわの食感、揚げとネギの組みわせを醤油がキリッとまとめる。美味い。
そば居酒屋 嬉し庵。店主おすすめのチャーシュー。美味かったことは覚えている。
これまた店主おすすめのつけ麺。細めの縮れ麺に冷やし中華のような、少し酸味のあるタレをつけて食べる。薬味は山形名物のダシである。これはいい。個人的にダシが好きで、冷奴でもご飯でも蕎麦でもかけて食べるのだが、つけ麺もいける。さすが、鳥そば(冷たいラーメン)を食べる地域だけあるな。水車の蕎麦が食べたいな。店の閉店とともに撤収。記憶がない。二人ほど、飲んでいる途中で消えた。そして寝たらしい。
山形の朝
今日のフライトは9時50分。8時50分にはタクシーで空港に向かわねばならぬ。残された時間では温泉か朝食かいずれかを選ばねばならない。
胃がもたれている。
ならば風呂に入ろう。ここは温泉地である。ここの旅館の温泉もまた素晴らしいのだ。浴衣に着替え、エレベーターで一階に降りる。フロントの前を通った時に、社長と秘書がいるのを見つけた。朝一の便で羽田を経由し、沖縄に戻るそうだ。明日の夜には長崎で再び合流するのだが、私は先に長崎入りである。
社長を見送り、温泉に浸かる。誰もいない大浴場は貸切状態だ。手足を伸ばせる湯船は素敵だ。もちろん露天風呂にも入る。冷たい冬の空気が肌に心地よい。
ゆっくりと温泉に浸かっていたら、不思議なもので、胃もたれが治って空腹感に襲われ始めた。時間がない。秘書は朝食が美味しくて食べ過ぎたと言っていた。大浴場の上の階にある朝食会場に向かい、温泉玉子と汁物だけを食べる。
ランチはがっつり食べたい。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)