台湾 桃園市 味坊 水煮牛肉と海老蒸し餃子

台湾トランジット

3日ぶりに台湾を訪れた。カンボジアからの帰路である。台湾に一泊して明日早朝の那覇行のフライトに登場するのだ。

今朝はホテルで朝食を食べ、ランチはプノンペン空港のラウンジで軽く済ませたのちに、エバー航空ビジネスクラスの機内食を食べた。

少々食べ過ぎただろうか。

台湾に着いてホテルに向かった。チェックインしたのは17時半だった。今夜の晩酌用にどうしてもサントリーのウイスキー角と炭酸水が欲しい。

ハイボールが飲みたい。

空港にはコンビニがなかった。ホテルの近くにも存在しない。MTRで新幹線に接続している桃園駅まで行ってみたが、アウトレットモールがあるだけでコンビニはない。

そこから一駅歩いて、ようやく角瓶をゲットした。疲れた。

味坊再び

ホテルに戻ったのが19時半。そして、またこの店を訪れた。3日ぶりである。

やはり今日も客がほとんどいない。開店休業とはまさにこのことだ。維持費と人件費を軽く計算しただけでもゾッとする。

経営者じゃなくてよかった。

テーブルに座ると、とりあえず先日と同じく台湾ビールを飲む。海老蒸し餃子と水煮牛肉を注文した。

海老蒸し餃子

海老がプリプリ。肉もしっかりとした食感で味が濃い。台湾ビールがよく合う。

適度な厚みの皮、しっかりとした食感のあんの中から現れるプリプリのエビを噛み締れば、じんわりとふんわりと海鮮の香りが口の中に広がる。

水煮牛肉

水煮牛肉とは鍋の中に牛肉やもやし、ナツメ、その他諸々の具材が赤い液体の中にぶち込まれた料理だ。その色はまさに四川料理の赤、辛味、辛ラーメンの紅蓮を想起させるのである。

ワゴンがテーブルのそばに運ばれてきた。スタッフの女性がカセットコンロを点火し、鍋が沸騰するのを待っているようだ。正面から見ているために鍋の様子がわからないのが残念だ。

かといって立ち上がって見るのもなんだかおかしい。ここは四ツ星ホテルのレストラン。あまりはしたない真似はしない方が賢明である。

鍋が煮立ったのだろうか、彼女は網で鍋の中から何かをすくい出している。

おそらくナツメだ。
かなりの量だ。

何回も繰り返してすべてを赤い皿に取り出した後に大量のもやしを投入。しばし煮立つのを待ってから牛肉を入れた。

肉が煮えたのを見計らってもやしと牛肉を鍋から取り出し、小さなお椀に入れた。日本で言うところの鍋のとんすいだ。小鉢と言ったほうが分かりやすいか。

今度は大きな皿から真っ赤な牛肉を大量に取り出し鍋に投入する。煮立ったところで私の前に鍋ごと出すのであろうか。蒸し餃子を食べつつ、マスクをした女性スタッフを見つめながら、その時が来るのを妄想しながら静か待つ。

ビールも空になった。もう1杯欲しいのだがが、一生懸命に料理している彼女に声をかけるのも気が引ける。

彼女は鍋から煮えた牛肉を取り出して大きな鉢に入れた。またもや肉を取り出し大鉢に入れた。そうだろう、かなりの量を入れたのだから、一度では肉を取り出しきれないのは必定であろう。

これでようやく食べれるかと思いきや、彼女は再び大鉢の牛肉を鍋に入れた。なんと二度ゆでだ。鶏の唐揚げじゃあるまいし、昔ながらの沖縄そばの作り方ではあるまいし、なぜに牛肉を二度ゆでる?

硬くなるではないか。

私の心配をよそに、二度目に入れた牛肉を再び大鉢に戻す。するこ、今度は小鉢から再び肉を取り鍋に戻した。

鍋に肉を戻す

確かに四川料理ではあるがそれは回鍋肉のみに許された行為。水煮牛肉でそんな技は使わないはずだ。

ようやく調理が終了したのだろう、鍋から液体を小鉢と大鉢に注ぎ込むと、私の前に差し出された。

これが水煮牛肉か。今まで食べたものとは何か違う気がする。

とにかく食べてみよう。まずはもやしからいただく。少しコクが足りないか、辛味も物足りないが、確かにこんな味だったはずだ。もやしと辛味は意外に相性が良い。

続いて牛肉を食べる。アンガス牛のバラ肉だろうか。吉野家の牛丼で使っている肉とよく似ている。しかし固い。煮過ぎだ。

こんな火鍋のしゃぶしゃぶのような作り方をするのであれば、自分で調理したかった。

そもそも水煮牛肉はこんなものだっただろうか。肥牛と書いてあるのでバラ肉には違いないが、脂の甘みを感じられない。

そしてアンガス牛とはこの程度の肉質だっただろうか。そんな事は無いはずだ。

今までにもあちこちでアンガス牛を食べてきた。北は北海道のハンバーグから、南は沖縄のハンバーガーまで、アンガス牛はアメリカが誇る肉質の牛肉である。

まずくもないが、それほどうまいわけでもない。何より感動がない。出来損ないの火鍋を大量に食べているかのようだ。

せめてパクチーぐらいのせてほしい。

ご馳走様

総括すれば、この店は上海料理は伝統的なおいしさを持つが、四川料理は創作料理のようだ。

ああ、街中の渋い店で伝統的な四川料理が食べたかった。

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