鳥めし 登利平 竹重

群馬県 高崎駅 上州御用 鳥めし本舗 登利平

5年ぶりの登利平

「前橋に登利平あり」

そう教えられたのは5年前だ。前橋の登利平本店で鶏飯を食べた。もう一度食べてみたいと思っていたのだが、高崎駅でも食べられると知り、本日のランチにすることとした。本来ならば、前橋市内の本店を訪れるべきだろうが、14時から東京で会議のために希望は叶わなかった。

前橋駅から両毛線で高崎駅へ。改札を出て店に向かう。ここだ。

店舗外観

まだ11時半だと言うのに満席だ。名前を書いて待つように店員から指示を受ける。

メニュー

名前を呼ばれるまでにじっくりとメニューを検討しよう。さて、何を食べようか。当然ながら駅弁は大量に販売されている。

お持ち帰りコーナー

とりめしが目的なのだから、絶対に外せない。うなぎはなくても構わない。鳥のから揚げもそれほど食べたい訳ではない。群馬名物ソースカツ丼は、朝飯で少し食べたからパスだ。

店頭ディスプレイ

だが「鳥めし」だけというのも芸がない。できれば生野菜をたっぷりと食べたい。

うーむ。

いずれも決め手に欠ける。どうしようか。店内でメニューを眺めることにしよう。

名前が呼ばれ、奥の席に案内される。メニューを眺める。

メニュー

ふむ。

とりめし竹重と唐揚げサラダの組み合わせにしよう。なぜに野菜オンリーのグリーンサラダがメニューにないのか。群馬県民は野菜だけを食べることを許さないのか?豆腐も唐揚げもシーフードも不要だ。とは言え、この店の唐揚げ推しも尋常ではない。気になるので、唐揚げくらいは食べてあげてもいいんだからね!

由来説明

唐揚げサラダ

まずは鶏飯が運ばれてきた。ああ、40分でランチを済ませようと考えたのは甘かったようだ。ホームから店まで5分、入場に10分、オーダーから5分、すでに20分が経過していた。予め切符を買わないで正解だ。1時間後の12時38分の新幹線に乗ることにして、スケジュールを立て直す。

鳥めし 竹重

続いてサラダがやってきた。和風ドレッシングとごまの定番二つを選べるが、この際、ハッキリ言ってやる。双方とも不要だ。

唐揚げ、クリスピーでカラッと揚がった衣をサクサクっと食べる。噛めば噛むほど肉汁があふれてくるジューシーな唐揚げは薄味で、素材の魅力をたっぷりと堪能させてくれる。肉質はとても柔らかく、繊維が細かい。唐揚げを食べると大量の繊維が歯に挟まってしまうのだが、それがないのだ。

唐揚げサラダ

もちろん、サラダも合わせて食べる。パリッパリのレタスに瑞々しいきゅうり、絡みの刺激がアクセントのオニオンスライスに酸味控えめの甘いトマト。いずれも唐揚げとの相性が申し分ない。

ただ、ワカメの存在が意味不明だ。

鮮度を全面に体現している野菜に対して、しょぼしょぼの薄っぺらい、半分乾燥したかのような、干からび掛けのようなワカメ。こいつは味噌汁や汁物にブッこむやつではないのか?サラダに使うならば、これらの野菜と同様にするために、しっかりと水を吸わせて、厚く、歯応えのある、艶とハリを取り戻したワカメを載せるべきではないか?

鳥めし

お重のフタを開けると、色鮮やかな漬物が存在感をアピールしてきた。今の私に食べることはできぬ。五十路を越えれば、何かを犠牲にしなければ健康を維持できないのだ。何も気にせずに食べられるのは若さの特権だ。歳を取れば、その代償を払う機会がジワジワと増えていき、背負いきれなくなったときに死を迎えるのだ。

漬物

とりめしの肉が柔らかい。繊維をあまり感じない。ジューシーなのだが、唐揚げとは質が異なる。醤油ベースの辛口のタレにしっかりと鶏肉を漬け込んだのちに、炭火で焼いたような感じである。

鳥めし 竹重

食べると炭の匂いが鼻を抜ける。鶏の旨味とタレの香りが合わさった独特の甘みが口の中に広がっていくのだ。唐揚げとは全く対照的な味わいだ。甘くは無いのだが少々しょっぱい。

鳥めし 竹重

問題ない。

そのための野菜サラダだ。パリパリのレタスと、みずみずしいきゅうりと、甘くほんのり酸っぱいトマト、そしてときには辛味が突き抜けるオニオンスライスを一緒に食べれば、味も濃さちょうど良くなり、味わいも広がると言うものだ。口の中もさっぱりする。ワカメは先に処分した。いっそ味噌汁に入れようかとも思ったが、漬物も味噌汁も減塩主義の自分には禁忌だ。

タレと肉でご飯を食べるだけでもこれほどのしょっぱさだと言うのに、さらに塩分濃度の高い漬物を食すなど、自殺行為としか思えない。

以前の私は何の疑問もなく受け入れていた。

人間とは恐ろしいものだ。慣れとは怖いものだ。知らず知らずのうちに、食生活に気を配ってるはずが、健康を害しているのだ。糖質制限をしている同世代をよく見るが、気をつけて観察すればわかる。彼らがどれほど塩分を摂りすぎているのか。

唐揚げ、チーズ、ハムやソーセージなどのシャルキュトリに味付け玉子。いずれも塩分を含むのだ。

鳥めし 竹重

玉子はねっとりとした甘めの味付け。色も味もタレとの対比を狙ったのだろう。緑が鮮やかなグリーンピースは見た目ほど存在感がない。

ああ、久しぶりの鳥めしを、サラダ及び唐揚げとともに堪能する日が来ようとは、人生とは分からないものだ。

食事を済ませ、店を出ようと席を立ち上がった時に、致命的なミスに気付いてしまった。七味をかけ忘れたのだ。

ああ、唐辛子と和製スパイスがあれば、さらに味わいが広がったはずだ。なんと言うことだ。無念じゃ!

私はまだ群馬を知らぬ。

今度は簡単に済まそうとせずに、やはり前橋の本店で食べようと心に誓ったのだ。

あいしゃるりたーん、前橋。県庁からの展望もまたもや見てみたいものだ。

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