台北ではやる日本的なもの
朝食をおにぎりで済ますと、一休みしてからホテルを出た。久しぶりの台北だ。少し街をぶらぶらと歩く。まず気づいたのは、ホテルの周りは日本語の看板だらけと言うことだ。隣にはくまモンカフェに「びっくりステーキ」。日本で流行っているのは「いきなりステーキ」。沖縄で流行っているのは「やっぱりステーキ」。まるでびっくりドンキーといきなりステーキを足したようなネーミングだ。さらに隣には大阪焼、お好み焼きのことだ。沖縄では学生や若者が食べる、安くてうまい牛丼と沖縄そばの店こと「どん亭」が、台北では高級すき焼き店なのだ。別の店かと思ったのだが、ロゴが沖縄でお馴染みのやつなので間違いない。
鼎泰豊 南西店
突然、誰かにLINEで呼び出された。知人の吉良だ。彼も午後からの会議に参加するために台北を訪れていた。
「昼飯どうします?」
何を食べたいか尋ねてみた。
「小籠包的なやつですね^_^」
なら、鼎泰豊を差し置いて他には無い。すぐ近くの三越に支店がある。近くのダイソーで待ち合わせてから二人で店に向かった。
三越の地下にある店に着いたのは11時半頃だった。並んでいる人がいなかったので、すぐに入ることができた。二人掛けのテーブルにおっっさんが向かい合わせに座るのは、なんだか切ないが、気にしないでおこう。吉良が注文を「先輩に任せます。」というので、メニューからセレクト。メニューは日本語で書いてる。鶏肉の紹興酒漬け(酔鶏)、小籠包、海老と豚肉入り蒸し餃子(蝦肉煎餃)、空心菜炒め、パーコー麺に台湾ビールを2つ。昼酒は効くんだよなぁ。
酔鶏(鶏肉の紹興酒漬け)
さっぱりしていてうまい。酒に漬けたものだが、さほど酒の味はしない。酒漬けと言えば、酔蟹(上海ガニの紹興酒漬け)もうまい。あっちは酒の味がするので、夜に食べないとまずい(笑)
空心菜炒め
中華で野菜は炒めて食べるのが基本。豆苗でもブロッコリーでも青梗菜でも、同じように炒めて食べる。うまい。
小籠包
目玉料理の小籠包。たれに付けてレンゲに載せ、ショウガの千切りを添える。これがひき肉の胸やけを防いでくれるのだ。そして、箸で小籠包の皮に穴をあけ、汁をレンゲに満たす。これを一気に口に入れれば、やけどをせずに味を堪能することができるのだ。美味い。安定の旨さだ。個人的にここに匹敵する小籠包は、かつて行徳で台湾人がやっていた店くらいだが、あっちはつぶれてしまった。ビール二杯目を注文する。
パーコー麺
40年前から台湾に住んでいた知人によれば、もともと鼎泰豊はパーコー麺で有名な店だったとか。それを二代目が小籠包に目をつけて事業を拡大したと聞いた。なので、パーコー麺もうまいのだ。たまらん。
海老と豚肉入り蒸し餃子
そしてラスト。これも美味い。いつも同じメニューを頼むのだが、美味いものは美味い。そもそも中国の餃子はエビと肉と香り野菜に普通の野菜の組合せが一般的だ。元妻がよく作っていたのも同じ餃子だ。食べ方は水餃子だったが。
実は鼎泰豊と言えば、キャベツの漬物に冬瓜スープと思っていたのだが、これは本店にしかないようだ。残念。
会計を済ませて地上に出る。いい天気だ。日差しが痛い。さあ、会議に向かうとするか。
鼎泰豊 南西店(食べログ)
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)