手延べうどん 水山
佐賀から飛行機で羽田に来た。ここから武蔵境まで移動するなら、モノレールではなく、京急で品川に行き、山手線に乗り換えた方が早い。すると必然的に品川駅で食事をすることになる。
さて、何を食べようか。
以前も品川駅では何を食べるかで苦労した。前回はカレーを食べた。まあまあだったが、今日はカレーを食べたい気分ではない。ラーメンでもない。丼ものを食べようかとも思たのだが、うーむ。通路を歩いて、目に留まった看板が…うどんか。
黒酢あんかけうどんか、旨そうだな。しかし、私はその脇に貼ってあるメニューに心を奪われた。柚子胡椒の肉付けうどん。これだ、と思いたいが、やはり他のうどんも捨てがたい。
メニュー
とにかくうどんを食べよう。店に入る。カウンター席に案内される。メニューを見る。
改めて、さて、何を食べようか。王道は天ぷらだが、それではつまらない。温かいのが、冷たいのか。黒酢あんかけうどんの画像に惹かれて店に入ったが、冷たいうどんも気になる。どちらも食べたい。暖かくて、冷たいうどん。とんち問答のようだが、そうなると答えは一つしかない。柚子胡椒の肉つけうどんをオーダーする。半熟玉子をトッピングで追加だ。
食べるものも決まり、ホッとした私は、カウンターに注意書きに目が行った。
「うどん大盛り(1.5倍)いかがですか。」
いかがですか、だと?ハンバーガーを買ったら、ポテトもご一緒にいかがですか、的なやつだろうか。おっと、その手には乗らないぜ。地道な細かい営業努力は買うが、消費者はそこまで愚かではないのだよ。
柚子胡椒の肉付けうどん
カウンターの奥から危なっかしい格好で3つの食器を持つスタッフが近づいてきた。食器を下げてるのかと思ったら、私のうどんであった。
「熱いから気をつけてください。」
どんぶりに触れたら本当に熱かった。アチコーコーなのだ。アツアツなのだ。半熟玉子は別盛であった。こいつをつけ汁に落とす。
まずはつゆは一口。うむ、甘めである。よって柚子胡椒は全量を溶かすことに決定。ようやく、うどんをどんぶりに入れる。つけ汁をたっぷりとつけ、肉と一緒に食べる。
美味い。
のどごしがすこぶる良い、つるんつるんの手延べうどんに甘めのつゆが絡み、柚子胡椒の香りと辛味がアクセント。うどんとは対照的なしっかりとした肉の食感を楽しみながら、うどんを飲み込む。
つけ汁にはたっぷりの豚肉が入っているので、ケチる必要はない。うどんと一緒にガツガツ食べる。
こ、これは!
まずい、ペース配分に気を付けなければ、あっという間に食べ終わってしまう。店の言う通りに1.5倍にするべきであったか。ときすでに遅しとは、まさにこのこと。
温泉たまごをつけ汁に投入。思っよりも固めの黄身はつゆに溶け込まない。強引に肉とうどんに黄身を付ける。
ああ、卵の甘みが加わり、味わいが広がる。
ナスも美味い。シャクシャクの薬味ネギもたまらん。つけ汁はそれほど濃くはない。うどんを食べ尽くしたら、どんぶりも飲み干してフィニッシュなのだ。
満足じゃ!
それでは、長女ハルハルとの合流点に向かうとするか。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)