ぞうすい

北海道札幌市 札幌駅 たまご雑炊 春帆(しゅんぱん)

札幌でランチ

新千歳行きの飛行機が遅れて、札幌に着いたのは11時。ホテルに荷物を預けると、宿泊者専用ラウンジで仕事をする。資料を作成して送信すると、午後一時前だった。昼だ。ランチだ。

さて、何を食べようか。

ネットで調べるよりも、歩いて探した方が良さそうだ。ホテルは地下道で大通まで繋がっている。時計台に向かって歩く。

サツエキこと札幌駅から地下鉄の上を歩く地下道は冬はとても重宝する。雪がないし暖かいし風もない。赤れんがテラス。うーん、ここの松尾ジンギスカンも美味いのだが、今は違う。

さらに歩く。ん?敷島ビル?ここはやたら繁盛している理容店があるビルではないか。飲食店もあったはずだ。看板を見る。お、この洋食屋が良さそうではないか。階段を上がり、飲食店街を歩く。しかし、その店は満席だった。

どうしようか。隣のカレー屋も美味そうだが、せっかくなので全部見てみるか。通路を歩く私の目に、日替わりランチのサンプルが映った。

美味そうだ。

たまご雑炊 春帆

その店はたまご雑炊と天ぷらの店となっている。つくねに冷奴にたまご雑炊。なんだか胃に優しそうなメニューだ。私はそのまま店のドアを開けた。

13時を回っているからだろう。店内は空いていた。広いテーブル席に一人で座る。店主はまだ若そうだが、客の年齢層は高そうだ。私の左側に座る若者一人を除いて、客は全員、先輩だ。テーブル席の客は皆、日替わりランチを食べている。カウンター席の客は皆、温かソーメンだ。後から入ってきた客は、お座敷席で温かソーメンを注文。私は迷わずランチを頼んだ。

日替わりランチ

五分ほどで、女性がお盆で運んできた一皿一皿を私の前に並べる。冷奴は鰹節と小口ネギのみ。固い絹ごしどうふだ。醤油をかけて食べる。

たまご雑炊は薄口。ふんわりとして口の中で溶ける。美味い。甘い味噌を載せると、味がまた広がる。

弾力のあるつくねは鶏肉の味が凝縮していて、甘いタレにベビーリーフがよく合う。たまごの黄身が欲しくなる。

雑炊の罠

雑炊には薄く切ったたくあんも塩加減がちょうどいい。テイッシュは窓側にまとめて置かれている。

私はいいが、若い人には少し物足りないのではないか。隣の若い客がつめたいそーめんあを追加注文した。なるほど。

食べ終えてから見つけた文字。

「雑炊にはお好みでポン酢を入れてください。」

そうだったのか!?醤油と間違えてポン酢を取った時に、なぜポン酢が置かれていのか、まったく考えなかった。そうめんにも天ぷらにもポン酢は使わない。消去法で雑炊しかないではないか。ああ、マニュアルをよく読まないからこういう目にあう、初心者によくある罠だ。

食べ終えて、お会計を済ませながら、恐らく夕食の仕込みだろう。まな板の上のイカがきらめいて美しい。

いつか夕食に天ぷらを食べに来ようと、固く自分に誓った。

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