さて、締めましょう
懇親会が終わり、二次会、三次会と続いた。北海道は、いやススキノにはいろんな店がある。東京にはない魅力がある。ジャブロー2もマニアにはたまらない店なのだろう。どこかにもあった気がする。金髪のカツラとサンバイザーをつけて赤い彗星の気分になれるとか。飲むピッチが三倍になるわけではないだろうに。
すでに午前様だ。あまり食べなかったせいか腹が減っている。さあ、どこだ?
「満龍に行こう。」
それどこ?横断歩道の向こう、目の前にその店はあった。
気がつけば残ったのは私ともう一人だけ。他は食べない、いらないと言って帰った。
満龍
店の扉を開けると奥の方に案内された。テーブルに座り、メニューを見る。
「極みシリーズ 濃厚焦がし味噌 こっさり醤油」
うーむ、どうしようか。もう一人が知人に電話をかける。
「あのさー夜遅くにごめんね。今さ、満龍にいるんだけど酔っ払っててさ、どれが美味い?」
酔っ払いが酔っ払いであることを自覚するのはなかなか難しいのだが、やるなー。
結局、電話では明確な回答がなかったようだ。
「とりあえず餃子とビール二つずつ。」
彼は店員に注文を告げると、メニューを物色しはじめた。麻婆豆腐が美味いとのことだ。
「俺、担々麺好きなんですよお。」
と言うことで担々麺と麻婆豆腐を注文する。おもむろに彼が店員に声をかける。
「麻婆豆腐、もひとつ、お土産で。」
麻婆豆腐を持ち帰るできる?持ち帰ってどうするのかよく分からないが、酔っ払いなのだから気にしないでおく。ラーメンは最後に食べよう。
担々麺
担々麺が先に出てきた。写真だけ撮らせてもらう。私は担々麺を食べないので餃子をつまみながらビールを飲んでいた。
麻婆豆腐
「お待たせしました。」
店員の声とともにドーンと麻婆豆腐が目の前に置かれた。辛さ控えめ、花山椒は入ってない。でもまあ、これはアリだ。こないだもどこかで締めに麻婆豆腐食ったな。
食べ終えると、明らかにラーメンは無理だった。
「帰ろう。」
店を出てタクシーに乗り、ホテル前で降りる。彼は麻婆豆腐を持ってそのままタクシーで帰っていった。ああ、今日も長かったが、楽しかった。有意義だった。
寝よ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)