新千歳空港 ラーメン そら
「ラーメンそら」でランチを食べると朝から決心していた。レンタカーを返却し、送迎バスで空港に向かう。千歳空港のレンタカーはとても離れた場所にあるので、空港まではバスでしっかりと10分はかかる。荷物を預けたら三階のラーメン空に一直線なのだぞ、と行程を再確認する。15分後には予定通りにラーメン道場に着いたのだが、有名店が跋扈する案内板を目にして、私の心が揺れた。
いや、今日のランチを強く心に決めてここまで来たのだ。我が選択に一片の悔いなし!
あああ、しかし目の前に広がる数多のラーメン店を前にして、他の店を覗かずにいられようか。しかもこともあろうか、私は塩ラーメンに心惹かれてしまったのだ!いや、人間はブレたらダメだ。「心に芯を持つ鉛筆型人間になれ!」と誰かも言っていた。あじさいは次だ。気を取り直すとラーメンそらの店内に入った。
カウンターに座ると私はチャーシュー味噌ラーメンネギトッピングをオーダーした。今回はラーメンのみ。改めてメニューを見ると辛味噌ラーメンがあるではないか!取り乱した私はそのままオーダーを辛味噌ラーメンチャーシューネギトッピングに変更してしまった。のちにこれが後悔につながるとは思いもしなかった。
チャーシュー味噌ラーメンネギトッピング
数分して私の前にドンブリが置かれた。いつものようにまずはスープを一口すする。さっぱり。ガツンとくるパンチはないが、どこたなくホッとする味わいはまるで味噌汁のようだ。辛味噌を溶いてもう一口。ピリッときく辛みがたまらない。麺は札幌ラーメンによくあるコシの強いツルツルのちぢれ麺だ。
これはこれでありだな。次にチャーシューだ。これがまたやわらかい。箸で簡単にちぎれる。口の中でとろけるようだ。再び麺をすすりスープを飲む。ああ、口に残る玉ねぎの甘みがたまらない。トッピングのネギの辛みと対照的なのだが…なんだろう、この違和感は。
美味い、美味いのだがこのスープに辛みがマッチしないのだ。それで納得した。弟子屈ラーメンでは辛味噌ラーメンがオススメだったが、空では味噌ラーメンがナンバーワンと書かれていたのだ。私はメニューで狼狽して辛味噌に切り替えたことを悔やんだ。やはり人間はブレてはダメだ。私は鉛筆型人間にはなれないのだ。次こそは味噌ラーメンを食べよう、ぶれない人間になろうと強く自分に誓ったのだった。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)