締めラーメンは「麵屋酒場 まる」。この店も和楽と同じオーナーだ。彼が尊敬する飲食店経営者は、79店舗をすべて異なる店に見せているという。実際にはチェーン店で、店長がオーナーだと客は思い込んでいるが、そうではないと。彼も同じように、いくつかの飲食店を、さも独立したオーナーが経営してるかのように、店のコンセプトを考えているとのことだ。
確かに、味にこだわらずに安く飲むだけなら、良くも悪くも安定の大手チェーン店がいいだろう。だが、味にこだわるなら、オーナーが仕切ってる店か、せいぜい3〜4店舗程度のチェーン店、いや、暖簾分けや支店などを展開する店の方を私でも選ぶ。
さらに彼のもう一つのコンセプトは「100点を目指さない。」ことだそうだ。目指すのは80点。なるほど。100点を目指すと、コストもかさむし客も選ぶ。そもそも100点を目指せるのは、オーナー料理長で、裁量に限度のある雇われ店長には無理だ。
「そこそこ美味い」は大切だ。飲み屋街において、最大ボリューム層の「ちょい金持ち」を狙うのは、マーケティングの観点からもかなっていると感心する。
ラーメン、餃子、つけ麺、かに玉。そこそこ美味い。なかなかいける。メニューも豊富で酒も飲める。1件目でも締めでも使える、まさにオールマイティーな店だ。
お、私もそろそろ終電だ。宿は南浦和なのだ。店を出て皆と別れる。また会おうと誓い合う。こういう仲間は本当にいい。人生の宝だ。京浜東北線の心地よいシートで朦朧としながら思った。
寝過ごしたら負けだ。
麺屋酒場 まる本店
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)