旬魚旬菜 苑庭
今日の会食は、根室市内でとても流行っている店だと言う。連れてこられた店は苑庭(えんてい)。
店頭のおすすめメニューに目を惹かれる。根室の素材を活かした無国籍料理にも思えるがらどれも美味そうだ。
店内に入る。眼前にテーブル席があった。我々は個室のお座敷に通される。夏が涼しい根室ですら、この日は30度を超えていた。暑がりの道民には耐えがたいらしい。店内にも熱気がこもっていた。
メニュー
「冷房ないの?」
知人が店のスタッフに尋ねる。そもそも根室にクーラー付きの施設があるのか?石垣島で暖房付きの施設を探すのと同じくらい、珍しいだろう。
さて、何を食べようか。本日のおすすめを見る。うーむ、どれも食べたいぞ。
お通し
煮こごりが美味い。
まずはホヤ刺
わさび醤油でいただく。食感いい。臭みなど無い、磯の爽やかな香りにほやの旨味が口の中に広がる。
ああ、美味い。
根室市民は海産物の自慢をする割に、海のものをあまり食べない。子供の頃から食べているからか、食い飽きたらしい。私一人で食べてくれと言われる。
ホッキ貝の刺身
これも食感よく、香り高く、口の中に広がる海の豊潤な香りと貝の甘み。北海道で生ホッキ貝を食べ付けてしまうと、内地の寿司屋で使われている輸入物のゆでホッキ貝など、とてもではないが食べられなくなる。赤くゆであがったホッキ貝は見た目はいいが、味は生にははるかに及ばないのだ。
オヒョウの刺身
初めて食べるように思う。フィレオフィッシュバーガーに使われる巨大なカレイだ。平均的なサイズは人間と変わらない。英国ではフィッシュアンドチップスとして食されている。味は脂が乗っているのに淡白。ふだん口にする、ヒラメともカレイとも異なる、独特な味わいだ。
シイタケバター鉄板焼き
根室市民がオーダーしたシイタケバター鉄板焼き。肉厚でジューシーなシイタケに、バターのコクが相まって美味い。香りが鼻腔をくすぐる。酒が進むなあ。ご飯にのせても美味いんじゃないかな。
エゾ鹿肉のレア串カツ
もともと鹿肉が好きなのだが、エゾジカを食べる機会はあまりない。赤身の淡白な肉がフライに合う。美味いなあ。
ザンギ
またもや根室市民ののオーダー。鳥肉の味が濃くて、味付けも良い。本当に海のもの食べないね。え?蕎麦サラダ?ラーメンサラダじゃなくて?そんなメニューあるのか。出てきた。一口食べてみる。たしかに蕎麦だ。蕎麦サラダだ。しかも美味い。写真撮るの忘れたよ。
サーモン握り
これは食べるんだ。え?私は腹一杯だからいいよ。
握り寿司
食べてって?腹がいっぱいだってば。え?俺、寿司食べないって?なんで頼むの?美味いから食えって…うん。食べる。美味いよ。でも、この時期、根室でウニ取れるのかい?ああ、北方四島産ね。
ご馳走さま。花咲ガニ食べたかったなあ。ないんじゃ仕方ないよね。11月にまた根室にくるんだからさ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)