室蘭市 中島町 徳寿司
幌別駅近くのホテル平安にて宴席が終わると、私と同様に食事をほとんど摂っていないものが集まり、二次会に行くことになった。東室蘭に宿泊している者どもだ。会場を尋ねると鮨屋だという。
おお!東室蘭の鮨屋なら間違いないだろう。
昨晩、東室蘭の夜を徘徊散策したとき、二軒の鮨屋を見つけた。一軒は箱が大きそうだったので、小さな店を選んだのだ。本日の会場は、昨晩見た、もう一軒のほうの鮨屋だ。楽しみだ。
幌別からタクシーで店に向かう。タクシーが停まると、車から降りて店の玄関を開けた。一階はカウンターとお座敷席。それにいけすだ。中には大きなタラバガニが悠々と泳いでいた。我々は二階の広間に通された。20人ほどがいるので一階には入りきらないのだった。
お座敷に通されると、すでに鍋がセットされていた。えー、寿司じゃなくて鍋か?いやいや、そんなことはなかった。あとから刺身盛合せが運ばれてきた。
刺身盛合せ
全員のドリンクがそろい、乾杯の後はさっそく頂こうではないか。うーむ、さすがだ。刺身がうまい。菜の花もうまい。ホッキ貝は甘いし、タイは脂がのっている。昨日の店と違い、熟成させているように思う。北海道はサーモンが美味い。
かに身もまたうまい。シマアジは脂がのった身は甘く、臭みもない。きらきらと光る、美しく透明な刺身の妻は見た目だけでなく、食べてもシャクシャクとした食感の上に甘い。ホタテと思ったのはタイラギだろうか。ホタテとは違い、ねっとりとした食感はないが、強い甘みを感じることができる。
タラちり
鍋が煮えた。すいとんに取り分けてもらう。食べてみる。薄味の出汁に素材の味が溶け出して美味。鱈も脂がのっている。これは風味豊かな、北海道ならではの贅沢である。
トイレは和式だ。残念。北海道は和式のトイレがまだまだ多い。
握り
コース料理は刺身と鍋だったが、鮨屋に来て鮨を食わないわけにはいかないだろうと、鮨盛りを追加オーダー。運ばれてきた鮨桶は、宝箱がちりばめられたようだ。それぞれのネタが黒に映えて美しい。
うーむ。ウニがクリーミーで、甘くて、滑らかで、マイルドだ。これはやばい。北海道は基本的にウニが美味いが、これはまた格別だ。
ごちそうさま
時間となり、二次会がお開きになった。銀行で金を下ろすのを忘れた一人が、自分がカードで建て替えると言う。会費を集めて、階段下の会計に向かう。数分後、彼が帰ってきて不満げにつぶやいた。
「宴会だとカード払いできませんって。どういうことよ?!」
手数料がもったいないからだろう。カード会社はこういうケースを禁止しているが、小規模な店では、手数料別払いとか安い金額では使えないというところが少なくない。これも手数料の高さが一因だ。これで日本はキャッシュレス社会になれるのだろうか。
偽札がまったくと言っていいほど流通していない日本だからこそ、現金が安心して使えるのだ。でも、まあ、個人的には現金の支払いはなくしてほしい。いちいち、コンビニでお金を下ろす時間と手間がもったいないのだ。地方に行くと現金支払いの不便さが目立ってしょうがないのも事実なのだ。
さて、ホテルに帰って寝ることにしよう。眠い。明日も早い。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)