パーキングが満車

２０年来の知人から、仕事で相談したいことがあると連絡があった。長い付き合いだが、いつも私がお願いすることばかりで、お願いされたのは初めてかもしれない。東京に来ることはないかとのことだったので、妻に相談して、家族旅行の帰り際に打ち合わせを入れることにした。妻もこの知人を知っているし、沖縄まで披露宴にも来てもらったから、快く理解してくれた。

たまたま知人の会社が東京支店の近くだった。歩いても１０分くらいだろう。二宮から買い物をしながら芝公園まで来て、車を会社のそばに停めて、会社に出前を取る。その後、私が先に会社を出て打ち合わせに向かい、終わる頃に妻が私を迎えに来て、一緒に空港に行く作戦だ。

宿から会社の近くまでは大した渋滞もなく、昼前にはたどり着いたのだ、知人の会社の場所を把握するために、慶應大学の方に向かう。目的のビルは大通り沿いに建っていた。再び会社に向かって作戦開始の直前、なんといつもは大して停まっていない、会社そばの駐車場が満車になっていた。

初手からつまずいた。

近くに他の駐車場を見たこともない。ネットで探しても見つからない。時間は無情にも過ぎて行く。作戦を変更し、私が降りてから、妻は近くのプリンスホテルに車を停めて食事を済ませ、ヒトヨンマルマルじゃなくて１４時に合流することにした。

Karnaval -カルナバル

先ほどのビルの前で車を降りる。時計は12時25分を示している。私は急いで付近を探索した。折しもお昼時を過ぎたとは言え、まだまだ店は混んでいる。中華はパスだ。立ち食いカレーは満席だ。表通りではダメだ。裏通りに入る。

店がない。

本当にないのか？焦りはじめた私の目に停まったのは、ハンバーグプレートの文字だった。

メニュー

店に入るとカウンターに通される。店内はほぼほぼ満席だが、ボチボチと客が帰りはじめていた。ハンバーグプレートは時間がかかると書いてある。どれくらいかと聞くと１０分ほどだと言う。ランチもチキンソテーも同じくらい時間がかかる。早いのはシチューとのことだ。シチューか…うーん、ハードだ。

現在時刻は12時34分。１０分後は12時44分。１０分ほどで食えば間に合うか。ハンバーグ チーズトッピングをオーダーする。そうだ、ずっと我慢していたトイレに行く。温水洗浄便座付きのきれいなトイレだった。

ハンバーグプレート

席に戻るとまずは冷製スープが出てきた。スープというよりコンソメジェルを寄せたものだ。濃厚な味わいに小さくカットされた野菜が入っている。美味い。胃に染みる。エスプレッソのカップで出てきたので、少ないように思えたが、飲んでみるとこれくらいでちょうどいい。

１０分が過ぎた。プレートはまだ出てこない。今から焼き始めるのか？話が違うぞ。焦り始める。どうしよう。仕方ない、先方に断りを入れよう。５分ほど遅れると連絡する。

結局、プレートが出てきたのは、オーダーしてから１５分だった。見た目にはうまそうだ。ハンバーグにナイフを入れる。

ん？

つなぎが弱いのかポロポロ崩れる。崩れるからフォークで刺せない。すくって口に入れる。粗挽き肉だというのに肉の味がほとんどしない。玉ねぎの甘みもしない。ソースは美味い。旨みはすべてソースに凝縮させているのか。ハンバーグの味はするのだが、ひき肉の炒め物を食べてるようだ。

付け合わせのサラダを食べてみる。ドレッシングは酸味が効いて、唇に染みるほどだが美味い。プレートだから仕方ないのかも知らないが、野菜が少ない。少なすぎる。

５分で食べ終えると、レジで支払いを済ませ、店を出た。早足でビルに向かい、エレベーターに乗り、知人の会社に着いたのは１３時ちょうどだった。

次回は立ち食いカレーに行ってみようか。

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