鹿児島屋台村
夕方から始まった会議が終わり、食事をすることになった。総勢4名の中に鹿児島市民はいない。全員、市外の人間だ。とは言え、鹿児島県民ならば県庁所在地を訪れることもよくあるようで、市内の飲食店は分かるのだそうだ。
そこで向かった先は屋台村。食事が済めば、全員が駅から電車で帰宅する。宿泊は私だけだ。天気は雨。かなり激しく降っている。私以外は傘を持っていなかったので、イオンでビニール傘を購入していた。
屋台村はイオンのすぐ裏手だ。
「何が食べたいですか?」
出水市民の上坂さんが尋ねる。はて、何を食べようかのお。昨晩は八戸で海鮮を堪能したから、肉が食べたいのお。
「肉ですね。うーん、どの店がいいですか。」
鹿児島で肉といえば薩摩黒牛に何と言っても六白と呼ばれる黒豚。ステーキ、焼肉、しゃぶしゃぶ。いや、なんか違うものが食べたいなあ。屋台村をどんどんと奥に進む。
ん?
屋台ビストロ zen-shin
気になる店を見つけた。ビストロ…いいねえ。たまにはこんな店で食べてみよう。ここ、どうでしょう?
「いいんじゃないですか?」
上坂さんも同意した。全員で店に入ると、奥のテーブル席に案内される。
さて、何を食べようか?
メニューを見る。品数はそれほど多くないので、迷う必要がない。片っ端から頼む。
生センマイのチャンジャ
センマイといえば刺身か焼肉。中国では鍋料理の食材にもするが、チャンジャというのは初めてだ。韓国塩辛だ。一口食べてみる。生でもない、焼いたのでもない、鍋とも違う、半ナマ燻製のような食感だ。チャンジャだからもちろんピリ辛だ。これは酒が進む。
生ハムサラダ
美味いのだが、ドレッシングに生ハムの塩気が被って、私には塩っぱ過ぎた。
黒豚のソーセージ
美味い。豚肉の旨味が凝縮されている。
肉のさつま揚げ
不思議な食感であり、味わいだ。ハンバーグでもない、つくねでもない。普通のさつまあげのように歯ごたえがある食感では無く、ソフトさつまあげと言ったところか。
黒牛、黒豚、黒さつま鶏の瞬間燻製
桜チップの香りがいい。豚肉は脂が甘くて柔らかい。バラ肉万歳。鳥肉も柔らかく、味がギュッと詰まってるのにジューシーだ。牛肉は…こんなものかな。いずれも黒のつくにくだ。黒牛、黒豚、黒地鶏。あれ?この三黒ってトンカツで食べた記憶があるぞなもし。
黒豚のポークステーキ
うーん、沖縄なら「黒豚で作ったポークランチョンミートのステーキ」とならなくもないが「さつまあげの素揚げ」みたいな料理名ではないかとツッコミは置いといて、まあ、食べてみる。
なんじゃ、こりゃあ?
肉の旨味と脂の甘みに少し酸味のあるマスタードソースが合わさると、口の中がもうウハウハだ。肉質もとても柔らかい。いやあ、これは美味い!もう一枚食いたいぞよ。
黒毛和牛ステーキ
待て待て、ポークステーキを食べたなら黒毛和牛も食うべし。うむ、燻製はそっけない味だったが、柔らかくて甘くてコクのある肉。やっぱり肉は脂だ。ズッキーニと相性がいい。塩でも醤油ベースやタレでも美味い。
美味かった。また食べにきてみたいけど、やっぱり屋台より室内がいいなあ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)