黒かつ亭定食

鹿児島中央駅 黒かつ亭 黒かつ亭定食

黒カツ亭

ランチを求めて鹿児島市街をさまようこと二時間。自分はもう鹿児島観光ビギナーではないとうぬぼれ、天文館に行けばランチなどたやすく食べられると思い込み、店を見つけられずに市街地をさまようこといかほどか。ついには歩いて鹿児島中央にたどり着いた。きつい、ひもじい、のどが渇いた。トイレにも行きたい。今は14時、ランチが食べられそうな店をネットで検索してみた。ん?トンカツ屋。近いし、15時まで営業している。

ここだ。

ラストスパートだ。ここにたどり着けば生き返る。大丈夫、営業中だ。躊躇なくドアを開けると店に入る。カウンターの席に通された。まずはトイレだ。温水洗浄便座だ。手を洗う水が冷たくて気持ちいい。

メニュー

さて、何を食べようか。

せっかくだから、ランチではなく定食を頼む。よし、ヒレとロースが楽しめる黒かつ亭定食なのだ。

足が痛い。

野菜にはドレッシングとマヨネーズが選べる。選ばねばならぬ。両方は置いてくれない。選んだ物だけが置かれるシステムなのだ。一瞬、マヨネーズと言いかけて、冷静さを取り戻す。

「ドレッシングで。」

黒かつ亭定食

氷で冷えた緑茶が体に染みていく、渇きを癒してくれる。定食が運ばれてきた。

何から手をつけたらいいのか。

まずはゴマをする。二種類のソースを混ぜる。甘口と辛口が定番だ。味見をする。問題ない。レモンをカツにかける。サラダにドレッシングをかける。

まずは豚汁から。具沢山で美味い。

ヒレを食べる。ソースにつける。うん、肉の味が広がって美味い。次は塩だ。衣ではなく肉につけるのだ。うん、より肉の味わいを楽しむことができる。どちらも美味い。

薄くスライスされたみずみずしいキャベツはもろに私のストライクゾーンなのだ。美味い!

もう一度塩でたべる。いや、美味い。分厚い肉だからこそできる技だ。今度はロースカツを食べる。まずはマスタードとソースをつけて一口。うん、複雑な味わいと豚の脂とロースの味が渾然一体となって広がる。美味い。

次は塩だ。うーん。いまいち。なんでかな。再びロースカツにマスタードと黒いソースをつけて食べる。あ、こっちの方が好みだ。

塩がこれほどまでにヒレカツのポテンシャルを引き出すとは驚きだ。ここで一句。

黒豚は ロースにソース ヒレに塩

どうでもええがな!

ごちそうさま

朝からの道程を思い返せば長い道のりだった。初心者が少しできるようになると、ベテランに近づいたと勘違いして調子に乗って失敗する。まさにこれだ。典型的なパターンだ。だが、この経験は私を本当のビギナーから一つ上にステップアップさせた。

間違いない。

食べるなら 昼は駅前 夜天文館

字余り。

さて、沖縄に帰ろう。

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