JAL ファーストクラス 朝食
北海道へと向かうのは、羽田を朝八時半に出発するJAL505便である。ファーストクラスなので朝食が出る。さて、なにが食べられるのだろうか、期待に胸躍る五十歳なのだ。
小鉢、鶏すき煮。温かい。味がよくしみた人参が甘い。対照的に焼き豆腐はあっさり。鶏肉は程よく染みた出汁が鳥肉の味を引き立たせる。
白滝の焼き明太子和え。北海道郷土料理のたらこと突きこんにゃくの煮付けにも似た一品。明太子の辛さはさほど気にならない。ご飯に合う。
台の物 。築地魚がし、北田の鰆(さわら)粕漬焼は甘さ控えめ、塩気はいい塩梅、ぎゅっと濃縮されたサワラから滲み出るうまさがたまらない。もちろん臭みなど微塵もない。はじかみがいいアクセントだ。これにご飯を合わせて食べる。
そこに柚子白菜漬を追加する。香りと塩っ気が加わり、旨味が増幅される。ふっくりんこはすべてを受け止め、一つの味へとまとめつつ、口の中から消滅していく。身割れがよく、大きな塊をご飯と一緒に食べる。
温かいものは温かく、冷たいものは冷たくを徹底しているのがJALの食事の特徴だ。ANAとは大きく違う点である。食べ応えもあるサワラは、まさに朝食のシャケやアジにも匹敵するライバルだろう。個人的にはサンマの開きや干し笹カレイなども好きであるを
まさに刹那。
袱紗玉子焼はクリーミーな深い甘みのある味が特徴である。袱紗(ふくさ)は布を意味するが、料理では様々な意味を持つ。卵焼きの場合は柔らかいものを意味することが多いようだが、料理においては「二つのものを合わせる」という意味にも使うらしい。この玉子焼きは柔らかくないから、白身魚か海老のすり身などを合わせて甘みを出したのだろう。
黒花豆は普通だ。箸休めか。
俵ご飯 北海道の高級プランド米「ふつくりんこ一 」
焼きばら海苔の味噌汁 ノリの食感と香りがいい。いつ食べてもこれはうまい。
フレッシュフルーツはシャクシャクのリンゴに酸味の効いたブルーベリー。みずみずしいキーウィとグレープフルーツ。自宅では食べないフルーツも、こうやって出されれば食べてしまう。先週、風邪をひいた時に食べた、妻の手作りリンゴの甘酢漬けがとても美味しかった。疲れている時にはフルーツを食べよう。
さて、新千歳空港からは小樽に向かう。夜はなにが食べられるだろうか、楽しみだ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)