朝の飛行機に乗り込むとすぐに眠ってしまった。気がつけば9時半。窓からは伊豆半島が見える。
アテンダントはおしぼりを配り終えると、配膳を始めた。さあて、何が食べれるかな。
まずは、焼きばら海苔の味噌汁 をいただく。たっぷりのバラ海苔、食感が気持ちいい。
豚東寺煮 万能葱 赤卸し——赤おろしとはもみじおろしのことだろう——が見当たらない。言い換えると、豚ロース肉薄切りの豆乳しゃぶしゃぶ。さっぱりとして豚肉の旨味を堪能できる。万能ネギもさりげなく味をサポート、ほんのりした甘みがいい。玉ねぎだと甘すぎて豚肉の味を毀損するやもしれぬ。ちなみに東寺とは湯葉のことだ。昔は京都の東寺で作られていたためだ。豆乳料理まで拡大解釈するのかは分からないが、間違いなく湯葉ではない。
黒胡麻蕗蒟蒻 赤パプリカ。ひらがなに直そう。黒ごまとフキにコンニャク、赤パプリカ添えである。ゴマの香りがほんのりと、しょうゆ味のシャキシャキしたフキと少量のコンニャク、みずみずしく赤が映えるパプリカで少しピリ辛。朝ごはんというより、酒のお通しに向いている。
築地魚河岸北田の鰆塩麹焼。焼き魚味の煮魚を食べているのようだ。、さわらの塩加減はちょどよく、臭みもない。旨味をしっかりと感じられるし、ご飯との相性もバッチリだ。まさに和食の朝ごはん。
しょうゆ味のコリコリした山くらげが 味に変化を与えてくれる。奈良漬にも似た小ナス辛子漬けと組み合わせても、違った味を楽しめる。
さつま揚げは残念だ、ボソボソした食感で味わいもあまりない。いや、数日前に鹿児島で買った本場のさつま揚げを食べてしまったからだろう。スーパーで普通に売っているものを買って、焼いて食べただけなのになかなかのもので、家族にも大好評。けいたまもがっついていた。
サワラと山くらげ、サワラと小ナス、サワラと豚肉、充実した渋い脇役とのコンビネーションをふっくりんこが受け止める。口の中で様々な味わいが百花繚乱なのである。嬉しい、楽しい、大好きとくれば、まさにドリカムなのである。
バラ海苔の味噌汁を飲み終えてフィニッシュ、あとは残党の掃討するだけだ。いわゆるデザートというやつだ。フレッシュフルーツはグレープフルーツ、アメリカンチェリーにパイナップル。実は私はグレープフルーツを食べてはならぬと医師から宣告されている。もしも食べると生命維持ができなくなり、細胞同士の結合が解けて内臓がドロドロに…などということは起きないのだが、血圧が下がるらしい。
いいじゃないか。
毎朝、グレープフルーツジュースを飲むようにして、血圧測定してみよう。人体実験だ。十分に下がるようなら薬を減らすこともできるのではないか。などと素人考えは危ないのでやめておこう。
まあ、一切れくらいなら食べても問題ないのだ。ほうじ茶を飲んでフィニッシュ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)