シェ ノブ
浜松町駅から会社に向かう途中に、以前から気になっていた店がある。ここは美味いと私の勘が告げる。今日はここで食事をしよう。きっと人気店だろうと思い、仕事を済ませてから午後八時過ぎに店を訪れた。店内には客はいなかった。シェフに断りを入れてから店内の写真を撮る。いい感じの店だ。これは期待できる。
さて、なにをたべようか。
本日はフォアグラが無いという。残念。ならば前菜の盛合せに店自慢のクリームコロッケをまずは食べてみよう。お通しのホタテイカの燻製は桜チップの香りが良く、味が濃い。初めての味だ。
前菜盛り合わせは、大豆のピクルスに明太子の燻製、チーズ西京漬にトマトとモッツァレラチーズの大葉ソース。
最近はいろんなピクルスを食べることがあるが、大豆は初めてだ。バルサミコ酢とリンゴ酢で作ったピクルス液に桜チップで燻製にした大豆をピクルス液に漬けたものだ。香りと食感がいい。意外な味でうまい。
明太子の燻製。普通にうまい。
チーズ西京漬。激ウマ!酒粕の甘みが味の奥行きを広げる。味噌漬けだとこうはならない。これも初めての体験だ。まるでデザートのようだ。
トマトとモッツァレラの大葉ソース。熟したトマトとあっさりのモッツァレラチーズに香り控えめの大葉がマッチする。美味い。沖縄だとバジルが安く手に入るが、使い道が限られてしまいダメにしてしまう。大葉なら用途は多彩だ。それに私も自宅でパスタを作るときに、大葉をバジルの代わりによく使う。
カニクリームコロッケ。滑らかなベシャメルソースからカニがほのかに匂い立つ。サクッと軽く揚がったパン粉に、酸味控えめのトマトソース、隠し味のマヨネーズ。見た目にすでにやばい。これをハシで割り、口に入れる。
ああ、たまらない。
すべてが一体になる。とろける。
もう一口。
ああ、たまらん。
久しぶりにうまいクリームコロッケを食べた。洋食屋さんはこうでないと。
ベーコンステーキ。香りよし、食感よし。燻製なのに脂身が舌でとろける。なのに脂っこさを感じさせない。マスタードも相性よし。ワインに合う。頼んで正解だ。トイレに行く。温水洗浄便座だ。
最後はディアブロ(小悪魔)ステーキ。酸味とマスタードが鳥肉の旨味を引き出す。刺激的な味わい。ワインに合う。美味し!
シェフと沖縄の話で盛り上がり、楽しい時間を過ごすことができた。この店には通いたいと思う。
シェ ノブ
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)