蕎麦Dinning 裕庵
腹が減った。今は夜だ。で愛ドームでの大懇親会も終わり、二次会の時間なのだが、あいにく私には二次会のアテがない。本来なら久しぶりに会う人たちと呑んで話をしたいのだが、皆、各々の二次会で飲んでいる。柳ヶ瀬(岐阜市内の繁華街)では熱心に経済活動をしなかったので、行くあてもない。明日も朝は早いので深酒はしたくない。
二年くらい前から深夜に飲むのがキツくなった。翌日が無駄になる。今の私は、生きてきた時間よりも、残された時間の方が少ないのだから、一日一日を無駄にしたくない。いいや、一人で飲もう。昨年の全国大会でも、大懇親会の後は一人で飲んで、いや、食事をしていたではないか。
柳ヶ瀬の繁華街をプラプラと歩く。中心部では多くの知り合いが飲んでいるので、速やかに離脱しないと巻き込まれる。灯りの少ない方向に向かう。食事のできる店はないか。できれば静かな店がいい。ふと、目の前に「そば」なる文字が飛び込んできた。
蕎麦は大好きだ。店の中は女性客が多いようだ。カウンターもある。間違いなく、スーツを着た声のでかい酔っ払いがいる店ではない。そのままドアを開けて店に入った。予想通りにカウンターに通される。店内にジャズが流れるおしゃれな店だ。マスターが一人で切り盛りしてるようだ。
メニュー
さて、何を食べようか。メニューを見る。うーん、地鶏せいろだな。
惣菜三種盛り
まずはお通しの惣菜三種盛りが運ばれてきた。もやしと野菜の和え物が美味しい。素材の味が生かされてる。湯葉と野菜の浅漬けはさっぱりしてうまい。湯葉には少しこってりしたタレがついていた。ほんのりカレー風味のポテサラもうまい。卵焼きもなかなか。いいねえ。キムチかと思ったのはトマトとナスとほうれん草。これなんだっけ。ラタトゥイユだろうか。
トイレはウオームレット。洗浄便座ではなかった。残念。
地鶏セイロ
キッチンの様子を眺めながら、蕎麦が出てくるのを待つ。そばの返しは自家製だ。カウンターの奥のキッチンにある小型の寸胴鍋で仕込んでいた。
冷凍した地鶏を電子レンジで解凍してから、雪平鍋に蕎麦つゆと共に入れて火にかける。そいつを鍋から取り出して、包丁で一口サイズに切る。 蕎麦は生麺を大きめの鍋で茹でる。蕎麦屋の釜とはいかないが、かなり大きな鍋だ。ゆで上がった蕎麦をたっぷりの流水で締める。美味そうだ。
早速一口。喉越しよく、細めでコシのある香りいい蕎麦。下手な専門店よりよほど美味い。つけ汁に山椒強めの七味をかける。おお、美味さが倍増だ。地鶏の肉は柔らかい。ニンニクで軽く香りづけしているのだろうか。今までにない鶏肉の味わいだ。ネギが香ばしい。あっという間に蕎麦を食べ終える。
足りない。
ダメ元でお代わりを頼んだら快諾してもらえた。ラッキー!やはり美味い。お代わりもすぐに食べ終えた。
満足だ。
ごちそうさま
ハイボールを飲み終えると、会計を済ませ店を出た。蕎麦はいいなあ。また来てみたい店だ。もちろん、ひとりで。妻と一緒でもいいかな。子どもたちが大きくならないと実現しないか。いつのことやら、のんびりと楽しみにしていよう。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)