焼肉 五円家
ホテルでの懇親会が終わり、二次会も終わった。料理を食べることができなかったので、とにかく腹が減った。飛騨牛が食べたいが、この時間にステーキ屋はやっていない。地元の知人がこの時間に食べられる美味い店に連れてきてくれた。それが「五円家」だ。団体で店に入る。他に客はいない。時間は23時を過ぎていた。そろそろ閉店ではないのだろうか。
お座敷の個室に通される。さて、なにを食べようか。ユッケがある!食べよう。クリを持ってこいと騒ぐやつがいる。吉良だ。うるさい。
「サシが入ってるのとか、食べられないんですよねえ。」
お前、俺より10歳も若いくせに何年寄りくさいことを言ってるんだ?肉は和牛、サシはたっぷり、脂がのった肉を焼いて喰らう。赤身なんざ、あれはあれで美味いが、今は要らぬ。ミスジにカルビだ!タン?牛タンはいいねえ。頼もう。あと巻き野菜も欲しいな。
クリ(クリミ)
まずはクリ、ミスジの隣の部位だ。ウデ三角とも呼ぶ。肩から前足にかけての部分なので、体重がかかることから筋肉が発達する。そのため、脂は少ない。でも赤みと比べればやはりサシが入ってるよなあ。焼いて食べる。美味い。
牛タン
これも普通に美味いぞ。やっぱり塩レモンが合うな。
ミスジ
こいつはクリとどう違う?同じじゃないのか?そんな細かいところまで分かるわけがない。なぜなら酔っ払いだからだ。サンチュに載せ、キムチを合わせて巻いて食べる。美味い。タレと脂とキムチをさっぱり野菜がまとめ上げる。焼肉はこうでなくてはね。
いい肉にタレで味をつけてしまってはと、以前なら思っていたのだが今は違う。確かに塩だけで食べるのも美味い。塩胡椒でも美味い。しかし、タレはいい肉の脂と合わせないと美味くないのだ。安い肉はタレの味で肉の悪いところをごまかして食べる。いい肉はタレと相まって互いの旨味を増幅するのだ。まさに相乗効果。正直に言えば、ご飯が食べたいが、それはダメだ。まだ肉が残っている。
カルビ
焼いてまえ!
焼ける焼ける、美味いぞ。脂ののった!マグロで言えば大トロだ。脂バンザイ!なんと言われようと、肉の旨味は脂が決めるのだ!ヒレや赤身も好きですけどね…
ユッケ
マジですか。盛り付けられてないんですけど、自分で開けるんですか?何かこれで法的なものをクリアしてるのでしょうか。まあいい、パックを開けてやるよ。
やっぱり、さらに盛り付けましょうよ。コンビニで買ってきたみたいで、貧相だ。
サラダ
頼んだ人、食べてくれよ。俺は腹一杯だから、写真だけでいいや。でも美味そうだな。
あーあ、三人寝てるし。0時半だ。おひらきにして帰ろう。腹いっぱいだ。満足だ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)