白樺山荘 味噌チャーシュー白ネギトッピング

北海道 新千歳空港 麺処 白樺山荘 味噌チャーシュー

北海道ラーメン道場

新千歳空港四階のレストランフロアには「北海道ラーメン道場」がある。全道から集まったラーメン店が集結しているので、ラーメン好きにはたまらない。味噌ラーメン店がメインだが塩ラーメンの店もあるし、いつでも多くの人が並んでるのは海老ラーメンの「一幻」だ。

札幌駅にも「ラーメン共和国」があるが、こちらはちょっとした昭和時代を思い起こさせるデザインになっている。沖縄のイオン南風原店にも同じような趣旨のコーナーというのか、こちらで「昭和」と言えばアメリカ統治時代になる。さらに大掛かりなのは新横浜の「ラーメン博物館」である。

新横浜にあるラーメン博物館

思うに「昭和」を懐かしめるのははっきり言って四十代以上、いや昭和三十年代生まれまでで、昭和四十年代生まれは微妙。なんせ、白黒テレビは知らないし、新幹線が開通したのも東京オリンピックが開催されたのも生まれる前のことだ。街頭テレビなんてさだまさしの歌で知ったくらいだ。力道山だって知らなかったが、マカロニほうれん荘を読んで覚えたようなものだ。

私の妻は十五歳下、義母は十五歳上。この三人(正確にはけいたまがいたから四人)でラーメン博物館に行った日には、興奮度は年齢順だ。ダイヤル式の公衆電話なんて、私が小さい頃にはあったが妻は見たことがない。黒電話しかり、レコードしかり。妻が物心ついた頃には平成だったのだから仕方のないこと。小渕さんが「平成」と書いた紙を持っていた光景を妻は見覚えがない。

コンパクトなパッケージのお土産用ラーメン

話が逸れたが、北海道では土産にもラーメンが人気だ。これがコンパクトな四角い箱に入ってるのがかさばらなくて嬉しい。けやき、一幻、白樺山荘、あと数店舗あった気がする。この三店舗は新千歳空港でも食べることができるのだ。そして私は北海道に来ると必ず一食はラーメンを食べる。だが今回の出張ではいまだラーメンを食べていない。飛行機に乗る前が最後のチャンスだ。

荷物を預けると急いで四階に向かう。出発までは45分しかない。つまり25分以内に保安所に入らなくてはならない。エスカレーターから急ぎ足でラーメン共和国の入口にたどり着く。

さてどの店に入ろうか

食べるメニューは決めてある。味噌チャーシュー白ネギトッピングだ。まずは「けやき」に入る。ちょうど昼飯時で店内は混んでいた。席が空いていないという。次に隣の白樺山荘だ。ここも好きな店だ。一人席にすぐ案内できるという。今日のラーメンはここだ。

カウンター席に通されると、とりあえず目の前の卵に手を出した。この店はゆで卵が食べ放題なのだ。有料だと思って手を出さない客も少なくない。店員も思い出したようにしか「ゆで卵は無料です。」と案内していない。

ゆで卵は何個食べてもタダなのだ

「お待たせしました。」

店員がビールを持ってくる。間違いではないか?昔ならいざ知らず、最近は昼間にアルコールを飲むのがキツイ。若い女性の店員に「頼んでませんよ。」と言うと彼女は首を傾げながら「あれ?おかしいなぁ。」とつぶやいていた。

店内を見回すと満席だ。厨房で店員が忙しく鍋を振っている。やはり味噌ラーメンは鍋を振ってこそ、だ。一度に作れるのは四人前が限界なのだろうか。たくさん並べられたドンブリが少しずつ減っていく。大きなドンブリもある。1.5人前のようだ。

じきに私のものと思われるドンブリの番になった。レンゲが添えられるとそのまま私の前に運ばれてきた。

「先ほどはビール間違えてすいません。」

不意に店員に声をかけられた。彼が間違って私の伝票に記入したらしい。私はそんなにビールを飲みたそうな顔をしていたのだろうか。

味噌チャーシュー白ネギトッピング

まずはスープをすする。ピリ辛の味噌味が胃にしみる。「濃厚にしてくどくない」とメニューに書かれている通りだ。これに縮れ麺が絡む。チャーシューは二種類。ハムのような肉肉しい味のサイコロチャーシューと対照的なジューシーでさっぱり味のスライスチャーシューだ。香ばしい焼きネギが口をさっぱりさせる。美味い。一杯一杯鍋を振るので炒め野菜のシャキシャキとした食感がチャーシューと相まって食にアクセントを添えてくれる。

飛行機まで時間がないこともあり一気に食べ終える。満足だ。北海道でラーメンを食べるというノルマも達成し、あとは沖縄までの長旅をのんびりと楽しむとしよう。帰ったら妻と娘に何を食べさせようかななどと家に着くのを楽しみにラーメン道場を後にした。

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