牡蠣といえば厚岸
根室で朝食を済ませ、目的地の帯広までレンタカーで向かう。その途中にある厚岸でランチを食べようと考えていた。
厚岸(あっけし)
北海道で一番有名な牡蠣の産地だと、個人的には思っている。かねてより行ってみたい地であった。
根室から帯広までは、国道44号線を通り浜中町を抜ける。運転中にちょっと眠くなったので、一休みしようと車を停めた駐車場で、展望台らしきものを見かける。これくらいならチャチャっと登れるかと思い、階段を上がる。高さにして四階程度だろうか。天気がイマイチなのが残念だが、地平線の見える景色は雄大で気持ちがいい。
外の空気を吸って気分転換したところで、今度は厚岸を目指す。当然、牡蠣が目的だ。ネットで調べると、行きに見かけた道の駅で食事をするのがいいようなので、目的地をナビにセットした。
オイスターバル ピトレスク
レストランは四ヶ所。バーベキュー、炙り焼き、和食そしてオイスターバル。道の駅は観光客で賑わっていて、どこもいっぱいだ。一ヶ所を除いて。理由は簡単だ。ここに乗り付ける観光バスの客はすべてじじばばだ。若いのは単車やクルマで一人か数名。圧倒的にシルバー世代が多いのだ。よって、おしゃれなオイスターバルは、高齢者には馴染みがなかったり、メニューも魅力的ではないのだろう。まして、このバルは「オイスターandウイスキー」を売りにしている。
決めた。ここにしよう。空いてるからではない。オシャレだからでもない。オイスターバーだからなのだ。「ピトレスク」とはフランス語で「(美しい)絵画的な」「絵の主題にふさわしい」といった意味である。オシャレな店内にワインでも飲みたくなるが、ここは我慢だ。
カキえもん
厚岸の牡蠣には、かきえもん、まるえもん、ながえもん、の三種類がある。すべて同じ品種だが、育て方と産地でまったく変わるのだという。
まずは、稚貝から厚岸湖で育てる、純地元産の「かきえもん」。一個ずつシートで包んで養殖カゴに入れるため、岩にくっつかないので、おしりの部分がくるっと丸く反り返っているのが特徴とのこと。厚岸は汽水、海に淡水が入ってるので牡蠣がそれほど大きくならないが、身がぷっくりするのが特徴だとか。これは数が食べれそうだ。もちろん、味付けはレモンのみ。ポン酢や紅葉おろしなど邪道なのだ!(あくまでも個人の見解です。)見た目はちっちゃ!小柄でふっくらした身。
箸でつまむ。サイズの割に貝柱が大きい。口に入れる。美味い。生臭くない。香り控えめ。味はあっさり。レモンが合う。日本酒より白ワインに合いそう。
ナガえもん
次はながえもんだ。三陸から2〜4年ものの牡蠣を移入して、厚岸で数ヶ月育てたもの。やたらでかいのが特徴。左側のかきえもんの殻と比べると、そのデカさがよく分かる。
箸でつまんで口に入れる。コクもあり香りも強い。まさに牡蠣って感じだ。一個で満足だ。ながえもんをダイナマイツバディーとすればかきえもんはスレンダー美女だ。
マルえもん
まるえもんは…写真のみ(^◇^;) 稚貝を三陸から移入して厚岸で育てる、全国に「厚岸牡蠣」として出荷されているものだ。
厚岸産牡蠣と極ミルクのカルボナーラ
そして、メインは本日のオススメの「厚岸産牡蠣と極ミルクのカルボナーラ」なのだ。
温玉を崩してパスタに絡める。うまい。濃厚なクリームソースとの相性はバッチリだ。プリップリの牡蠣は生とは違う味覚だ。こいつがまるえもんなのだろう。牡蠣のエキスが濃縮されカルボナーラとマリアージュ。ワインが欲しい。厚切りベーコンの香りと塩分もソースに混ざっていて香ばしい。食べてみると見た目よりボリュームがある。
ごめんなさい。食べきれなくて残しました。
厚岸の牡蠣がどうして美味しいのか知りたかったのだが、道の駅では説明を見つけることができなかった。道の駅に資料を掲示すればいいのに。極ミルクも売り切れていて飲めなかった。
とは言え、牡蠣を思いっきり堪能することができた。今度はグラス片手に家族と訪れたいものだ。
オイスターバー ピトレスク 公式HP
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)