真心創楽 瑛炭(えいたん)
夕方からの長い会議が終わってようやく食事。出張の楽しみはなんたってその地でしか食べられない美味いものである。旨い酒である。自分で探すのもいいが、地元民オススメならば鉄板だ。地球をハンマーで殴るようなものだ。ハズレっこない。ああ、タイタニア、小説は二十年越しで完結したが、コミックも続編を描いてもらえないだろうか。
食事に案内されたのは鳥と炭焼きが美味いという「瑛炭(えいたん)」である。何を食べてもまあまあ美味いとのことだ。鹿児島も色が豊かな地である。沖縄の隣県とはいえ、鹿児島市と那覇市は660キロも離れている。気候もまったく異なる。食が違うのも当たり前である。
広めのお座敷の席に案内される。総勢で10名以上なので、ちょっとした団体である。予約しなければ店に入れないだろう。
メニュー
メニューは豊富だ。とりあえず。
薩摩料理。鶏刺し、きびなご、黒豚、さつま揚げ、カツオの原皮と魅力的なラインナップだ。
この店自慢の串焼き類。赤鶏の様々な部位が用意されている。せせり、ぼんじり、振袖は希少部位だ。提供している店は多くない。
炭焼も自慢の品とある。薩摩赤鶏に黒毛和牛、黒豚と鹿児島が誇る食材のオンパレードなのだ。これが楽しみだ。
サラダ
本日はコース料理ということで、まずはカリカリ梅ジャコ大根サラダ。地元民が取り分けてくれる。キラキラと輝く透明感あふれる、白い大根にアスパラの緑と梅の赤が見事に映える。
薩摩赤鶏の炙り刺し
自慢の一品。炙ることで余計な脂を落とし、表面温度を上げることで旨味を引き出す。新鮮な鳥が手に入るからこそ出せる一品である。
ゆでトウモロコシはシンプルな一品。甘くて美味い。なぜかコクがある。
里芋の唐揚げ
ホクホク。柚子胡椒のアクセントがいい
キビナゴ刺身
酢味噌つけて美味い。柚子胡椒がいいと勧められる。確かに、甘い味噌にキリッとした絡みが加わり味わいが広がる。
串焼き盛合せ
どれを食べても美味い。焼き加減もちょうどいい。
紅生姜ちくわ天ぷら
これ美味い、それぞれの素材と相性が抜群である。自宅でも作ってみよう。
だし巻き玉子
ふわふわである。
めひかりのから揚げ
個人的にとても好きな魚である。食べ方は干物か唐揚げである。熱々でホクホクの身は臭みなく、水分が抜けて濃縮された旨味が口の中にあふれる。美味しい!と言いたいのだが、私にはしょっぱいのが残念だ。
カツオの腹皮
鹿児島名物である。たっぷりと脂がのったカツオのハラミというか、豚で言えばソーキになるのか、カツオの風味がギュッと濃縮されて美味いのだが、こいつもしょっぱい。レモンを絞ると酸味が加わって味わいが広がる。酒のつまみよりも、ご飯のおかずにいいかもしれない。個人的にはもう少し塩を抜いてほしい。焼くときに塩を少し減らしてほしい。
ここの揚げ物はカレー風味だ。これも参考になるな。自宅でも試してみよう。
とにかく品数が多くて、どれも美味い。一部はしょっぱいのが残念だが、コース料理でこれだけ食べられるのは、すごいコスパだ。酒も食い物も十分だ。ご馳走様。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)